福岡おもちゃ美術館とおもちゃ学芸員
福岡おもちゃ美術館は、九州初の市民立ミュージアムとして2022年4月に開館しました。多くの木材を使用した館内では、来館者が五感を使って「あそび」を楽しむことができる体験型施設となっています。特に注目されているのが、「おもちゃ学芸員」と呼ばれる市民の存在です。彼らは、入館者と共に遊び、親子のコミュニケーションを促進する重要な役割を担っています。
「おもちゃ学芸員」の役割
おもちゃ学芸員は、名前の通り「おもちゃ」を通じて人と人をつなぐ役割を果たします。彼らは、ただおもちゃを提供するのではなく、遊び方を提案したり、参加者と共に遊んだりすることで、その魅力を引き出しています。特に、Covid-19の影響により、人とのコミュニケーションが希薄になりつつある今、彼らの活動はますます重要視されています。
「おもちゃの力は2割、人の力は8割」という考え方のもとに、日々新しいメンバーが誕生しているのです。
養成講座の内容
福岡おもちゃ美術館で開催される「おもちゃ学芸員養成講座」は、幅広い年齢層の参加者に向けて設計されています。2025年には新たな仲間を30名迎える計画です。この講座では、1日目におもちゃ美術館の理念や活動について学ぶほか、館内ツアーも実施されます。
2日目には、実際に手作りおもちゃの制作や木育体験が用意されており、参加者は新たなスキルを身につけることができます。最後には、認定証とともに赤いエプロンが授与される特別な瞬間も待っています。
市民性創造活動としての意義
福岡おもちゃ美術館で活動するおもちゃ学芸員は、地域材の活用や子育て支援を通じて、SDGs推進にも貢献しています。同時に、彼ら自身にとっても生涯学習や社会参加の貴重な場となっており、特に高齢者にとっては介護予防にもつながる活動です。実際に、登録者の約7割が月に一度は活動に参加しており、その支持の厚さは活動の価値を物語っています。
2024年にはおもちゃの祭典も
福岡おもちゃ美術館では、2024年に「九州おもちゃまつり」という大きなイベントも予定されています。地域の人々と共に楽しむこの祭典は、おもちゃ文化をさらに広める機会となるでしょう。これからも多世代交流の場として、さらなる成長が期待されます。
おわりに
福岡おもちゃ美術館は、ただの施設ではなく、コミュニケーションや学びの場を提供している重要な存在です。おもちゃ学芸員の養成講座を通じて、新しい交流や学びが生まれることでしょう。さあ、ぜひあなたも、おもちゃの魅力を再発見しに足を運んでみてはいかがでしょうか。