建設現場の新しい取り組み:安全スピーチコンテスト
建設業界における安全確保の重要性が再認識され、ハタ コンサルタント株式会社が2025年秋に「安全スピーチコンテスト」の開催を発表しました。このコンテストは、建設現場に従事する技術者や監督者を対象としており、実践的な話し方のトレーニングを通じて安全意識の向上を図ることが目的です。
安全スピーチの重要性
安全は単なる設備や規制だけでは守れません。現場での「声かけ」が人々の意識や行動に大きく関与します。毎年、6月には全国労働安全週間を前に準備のための活動が行われますが、現場では形式的になってしまいがちです。この現状を打破するために、スピーチを通じて安全意識を効果的に高めることが求められています。
具体的な成果:スピーチによる変化
事例1:一言の威力
土木現場での一エピソードは、「たった一言」が転倒事故を未然に防いだことを証明しています。雨で濡れた足元で作業を進めようとしていた作業員たち。そこで監督者が発した一言「慣れているからこそ慎重に」というメッセージが、作業員の意識を高め、結果的にその日一件の事故もなく終えることができました。
事例2:明るい声かけ
夜間作業中に、バックホウの運転手が見えない位置にいる作業員に近づきつつある場面がありました。近くにいた若手の現場代理人が「〇〇さん、そっち危ないですよ!」と明るく声をかけたことで、作業員はすぐに反応し危機を免れました。この事例からもわかるように、声のトーンや言葉の選び方が作業員の行動に大きな影響を与えます。
事例3:共感を生むスピーチ
鉄骨工事の朝礼で行われたスピーチは、現場の雰囲気を変えるものでした。所長が「体を休めることが家族や仲間を思いやること」と訴えた際、多くの作業員がうなずき、午後には自ら水分補給を促す姿が見られました。これも、共感を生むスピーチがもたらした成果です。
「安全スピーチコンテスト」の開催
このような背景を踏まえ、ハタ コンサルタントでは「安全スピーチコンテスト」を開催します。コンテストは、技術者たちに安全に対する意識を高めるための技術を身につける場です。
開催概要
- - イベント名:安全スピーチコンテスト
- - 主催:ハタ コンサルタント株式会社
- - 対象:すべての建設現場に関わる技術者(経験・役職不問)
- - プログラム日程:
- 第1講 話し方講座(1回目) 2025年9月26日
- 第1講 話し方講座(2回目) 2025年10月31日
- 第2講 スピーチ練習会 2025年11月28日
- 第3講 地区予選
- 東京 12月5日
- 名古屋 12月12日
- 大阪 12月19日
- 第4講 全国大会 2026年1月23日
詳細は公式サイトをご覧ください。
安全スピーチコンテストの詳細はこちら
安全を確保するためには、設備だけでなく、技術者自身が「伝える力」を高めることが不可欠です。このコンテストを通じて、命を守るスピーチのスキルが身につくことを期待しています。