日本初のフュージョンエネルギー電力契約で脱炭素社会削減へ

日本初のフュージョンエネルギーによる電力売買契約が締結

株式会社アオキスーパーが、フュージョンエネルギーを利用した電力の売買契約を日本で初めて締結した。この契約の相手企業は、革新的な核融合技術の実用化を目指す株式会社Helical Fusionであり、両社は持続可能な社会の実現に向けて新たな一歩を踏み出した。この動きは、日本におけるエネルギーと脱炭素分野の重要な先駆例となり、環境保護に向けた進展が期待される。

契約の背景

アオキスーパーは、食品販売業としての特性から、気候変動がもたらす農産物の生産環境や水産資源への影響を深く理解している。また、自社の冷暖房や冷蔵設備に必要なエネルギー消費量が多いため、電力コストの課題が存在していた。このような状況下で、アオキスーパーはHelical Fusionとの提携を結び、フュージョンエネルギーによる電力供給を受けることを決定した。

フュージョン発電とは

フュージョン発電は、石油や天然ガスといった化石燃料に依存せず、二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーの代表格と言える。海水から得られる重水素を燃料として使用するため、持続可能性が高い。また、技術的には暴走のリスクがないため、非常に安全で効率的な電力供給が可能だ。

Helical Fusionの目指す未来

Helical Fusionは、2021年に設立された企業であり、大学と共同研究を行いながら、核融合エネルギーによる実用発電を実現するためのプロジェクト「Helix Program」を進めている。2030年代には、最初の実用発電を開始することを目指し、高温超伝導マグネットとブランケット兼ダイバータの開発を進めている。