カタルーニャ州の魅力を再発見
2025年に「世界ガストロノミー地域(World Region of Gastronomy 2025)」に選出されたカタルーニャ州。その記念すべきイベント「Tasty Catalonia World Tour」が、ザ・リッツカールトン東京で開催されました。このイベントは、カタルーニャ州政府観光局によって行われ、地元の魅力や文化を伝える重要な機会となりました。
約250名が集った特別な夜
イベントには、国内外から約250名のゲストが集まり、カタルーニャを代表するシェフ、カルメ・ルスカイェーダ氏とジョアン・ロカ氏が監修した全17品の特別メニューを楽しむことができました。会場内には特設ステージが設けられ、両シェフが料理を仕上げるパフォーマンスや、来場者との対話が行われ、イベント全体が活気にあふれた雰囲気でした。
カタルーニャのワインとのペアリング
料理と一緒に提供されたワインには、ファミリア・トーレス社のワインやレカレド社のスパークリングワイン、フレシネ社のカヴァなど、カタルーニャを代表する品々が揃い、参加者たちはその組み合わせを楽しみながらガストロノミーの魅力を体験しました。
カタルーニャ州のガストロノミー文化
イベントの冒頭、カタルーニャ州政府のサルバドール・イリャ首相は、カタルーニャが「世界ガストロノミー地域」に選ばれた理由について語りました。多様な食の担い手が築いてきた独自のガストロノミー文化が評価されたこと、そして料理が文化を伝える力を持つことを強調しました。カタルーニャでは、ガストロノミー関連産業がGDPの約20%を占めており、経済の重要な要素となっています。
シェフたちが語るカタルーニャ料理の魅力
カルメ・ルスカイェーダ氏は、カタルーニャ料理の多様性と独自性について詳しく説明しました。スペインの小さな州でありながら、多様な地形が様々な食材を生み出していること、またギリシャ、ローマ、アラブの文化が影響を与えていることを述べ、同州の料理が自然や季節の食材と深く結びついていることを示しました。
一方、ジョアン・ロカ氏もカタルーニャの食材の多様性を強調し、自らの出身地ジローナの魅力について語りました。また、彼は料理の中で地域の生物多様性を反映させることを大切にしており、具体的なメニュー例としてシェフの独自性が表現された料理を紹介しました。
料理に込められた文化の伝承
二人のシェフは、料理の中で伝統とイノベーションを繋げる重要さを話しました。料理は単なる食事ではなく、食べる人々の記憶を呼び起こし、感情を動かすものだというメッセージが埋め込まれています。カルメ氏は、カタルーニャの伝統的な食べ物を基にしつつも新たな創作を行い、地域のアイデンティティを表現し続けたいと語ります。
ジョアン氏は、料理には感情と記憶が結びついているとし、過去の思い出を大切にしながらも、新しい技術を取り入れることで、伝統を守りつつ未来へ進んでいく姿勢について話しました。
カタルーニャ州の観光局の役割
カタルーニャ州政府観光局は、バルセロナに本部を置き、世界中に観光のプロモーションを行っています。政府観光局は、持続可能な観光モデルを推進し、観光を通じて地域の経済、文化、社会的側面に貢献しています。
この「Tasty Catalonia World Tour」を通じて、カタルーニャの豊かなガストロノミーが新たに注目を集め、日本との文化交流がさらに進展することが期待されます。