フェイガーの挑戦
2023-01-18 08:00:01

農業から生まれるカーボンクレジットの未来を切り開くフェイガーの挑戦

フェイガーが描くカーボンクレジットの未来



農業から生まれるカーボンクレジットが、持続可能な社会の実現に貢献する可能性が高まっている中、株式会社フェイガーが注目されている。最近、同社はシードラウンドで7,200万円の資金調達を成功させ、その活動にさらなる弾みをつけている。フェイガーは、世界の温室効果ガス排出の約10%を占める農業分野に焦点を当て、農家が実施する脱炭素活動を支援していく。

幕開け:農業と脱炭素の交差点


農業は、地球環境に悪影響を及ぼす要因として知られている。特に、温室効果ガスの一因となる農法の見直しが求められている。アメリカでは、農家が持続可能な農業を実践し、その結果生じた温室効果ガス削減分をカーボンクレジットとして大企業に販売する取り組みが進んでおり、Indigo AGやCIBO、Noriなどのスタートアップがリーダーシップを発揮している。一方、日本では、農業由来のカーボンクレジットに関する動きが遅れている。

特にJ-クレジットなどの認証手続きが煩雑で、農家がカーボンクレジットを生成することが困難な状況だ。それにもかかわらず、多くの農家が脱炭素に興味を持ち、取り組みたいと考えている。ここにフェイガーの出番がある。

フェイガーの提供する2つのサービス


フェイガーは、農家に向けて以下の2つのサービスを提供し、脱炭素活動を支援している。
1. 脱炭素の収益化サポートサービス
農家が実施する脱炭素活動の記録から始まり、国際認証機関への申請、最終的にカーボンクレジットとしての承認をスムーズに行えるようサポートする。このプロセスを簡素化することで、農家はより多くの時間を農業に注げることができる。
2. ボランタリーカーボンクレジットの調達・利用サポート
企業に対して、最適な価格で信頼性のあるカーボンクレジットを調達できるようサポート。多様な生産者やブローカーとやり取りすることの難しさを解消するため、フェイガーが仲介役となり、効率よく取引を進める。

経験豊かなチーム


フェイガーの代表取締役、石崎貴紘氏は、PwCアドバイザリー部門やYCP Solidianceでの経験を持つ。日本の脱炭素社会の構築に力を入れており、特に農業や食品関連の新しいビジネスモデルを模索している。取締役の高井佑輔氏も、農業ビジネスの経験を持ち、BCGでの実績を生かして事業の推進に貢献している。また、CSOの上本絵美氏は、幅広い業界におけるマーケティング支援の経験があり、地域と企業をつなぐ役割を果たしている。

今後の展望


フェイガーは、まず日本国内で脱炭素の先進事例を確立し、その後には東南アジアへと展開を拡大する計画を持っている。脱炭素だけでなく、農業の生産性向上や収益化を含む支援も視野に入れている。こうした取り組みは、アジア全域の持続可能な農業の基盤を構築するだけでなく、協力する農家や企業にとっても利益をもたらすと見込まれている。

採用とイベント情報


フェイガーは現在、成長を目指してチームの採用を強化している。農業と脱炭素の分野において新たな挑戦が待っている。その他、2月20日に開催されるESG関連のイベントにも登壇予定で、そこでは脱炭素化に関する知見を共有するとともに、同分野の新たな視点を提供する機会を持つ。その中で、民間スタートアップの意義や、脱炭素社会の実現に向けた具体的なアプローチについても言及されることが期待されている。

会社情報

会社名
株式会社フェイガー
住所
東京都港区南青山2-2-15 WIN青山531
電話番号
03-6824-0769

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。