成田空港での新たな挑戦
概要
2025年3月21日から30日までの10日間、成田空港第1ターミナルにて移動型無人販売サービス「PIMTO」の実証実験が実施されます。このサービスは、株式会社マッシュアップ、パナソニックホールディングス、成田国際空港株式会社の三社が共同で提供するもので、成田空港から出発する旅行者に地域産品や日本のサブカルチャーアイテムを提供します。目的は、訪日外国人旅行者に魅力的な商品を提供し、彼らの成田空港出発前の体験を豊かにすることです。
サービスの背景
成田空港は、海外102都市と国内18都市を結ぶ国際的な空港です。この空港の利用者数は2024年には年間2,179万人に達すると予想されています。このような背景のもと、旅行者により魅力的なサービスを提供するための新しい取り組みとして「PIMTO」が導入されます。
「PIMTO」の特徴
1. 無人販売ロボット
「PIMTO」は、自律走行技術を活用した移動型の無人販売ロボットです。無人で運営されるため、店舗建築や設備工事が不要となり、新たな販売チャネルの拡大が可能です。支払いはクレジットカードやQRコード、交通系電子マネーにも対応しており、利用者にとって便利なサービスとなります。
2. ユーザー体験の向上
この実証実験では、利用者のニーズを徹底的に分析し、外国人利用者にも親しみやすいデザインや機能を提供します。操作ボタンはゲーム感覚で商品選択ができ、11カ国語でメッセージを表示し、より多くの旅行者にアプローチできるよう工夫されています。
3. マーチャンダイジング
商品ラインアップはNAA、マッシュアップ、パナソニックHDなどが協力して構成され、日本特有の地域産品やサブカルチャー商品が揃えられています。出発する旅行者が成田空港での思い出を作るために選ばれた商品には、日本らしい魅力が詰まっています。
4. 福祉への貢献
本実証実験では、障がいを持つ方々に無人販売ロボットの操縦を体験してもらうことで、福祉的就労への道を開く目的もあります。これは「働く視点でのユニバーサルデザイン」を目指したものであり、実際にロボットの遠隔操縦や商品の梱包作業が行われます。
5. 運用支援アプリ
「PIMTO UI」という運用支援アプリを通じて、販売状況の確認や通知をどこからでも行うことができ、従来の販売業務を効率化します。
販売商品
実証実験では、以下の商品が販売される予定です。
- - 3D富士山チョコレート
- - ソフトビニールフィギュア
- - 沖縄のお土産セット
- - その他、日本の多様な魅力を反映した商品
結論
成田空港での無人販売サービス「PIMTO」の実証実験は、訪日外国人旅行者に新たな購買体験を提供し、日本の魅力を再発見してもらうことを目指しています。これにより、成田空港の利用者満足度も高まり、国際的なゲートウェイとしての役割を更に強化することでしょう。実証実験から得られる貴重なデータが、今後のサービス展開につながることを期待しています。