宇宙と不動産管理
2025-09-17 15:56:30

宇宙とAIが拓く新しい不動産管理の未来とは

プロジェクトの概要


株式会社WHEREとアクセルスペースのコラボレーションによる新しい不動産管理の仕組みが注目を集めています。この2社は、人工衛星を利用して不動産登記情報の精度を高めるPoC(概念実証)を開始しました。対象地域には、東京をはじめとする関東と九州が含まれ、都市開発の変化や土地の使用状況をAIで検知することが可能になる予定です。

不動産業界の課題


不動産業界ではしばしば登記情報と現況に食い違いが見られ、これが取引や価格評価の遅れを招いています。特に広範囲を対象にする不動産業者や自治体にとって、現地調査は時間と労力を多く要するものでした。このPoCにより、リアルタイムで得られる衛星画像を活用して、登記情報とのギャップを自動で抽出する仕組みが整備されます。

衛星による新しい視点


今回のプロジェクトでは、アクセルスペースの運用する光学衛星「GRUS」からの高頻度な衛星画像を活用します。これにより、都市や田舎での土地や建物の変化を迅速に把握することが可能に。データはAIにより分析され、実際の登記情報との整合性が確認されるため、情報の正確性が飛躍的に向上します。

関係者の期待


株式会社WHEREの代表、阿久津氏は「衛星画像とAIを結びつけることで、従来なら見えなかった不動産情報を迅速に可視化できる可能性がある」と説明。この試みにより、誰もがアクセスしやすい不動産情報の提供が実現すると信じています。一方、アクセルスペースの深澤氏も、衛星データを通じてユーザーが迅速に空間情報にアクセスできるようになる意義を強調しています。

PoCの進行と今後の展望


このPoCは、土地や建物の変化に関するデータを定期的に提供し、事業者や自治体による技術検証とニーズ調査を行う予定です。この取り組みは今後、都市部だけでなく空き家や休耕地が多い地域にまで拡大し、都市計画、防災、インフラ管理など、多方面での活用が期待されています。

株式会社WHEREについて


株式会社WHEREは、JAXA発のスタートアップで、宇宙技術とAIを駆使して不動産情報の格差を解消することを目指しています。オフマーケット不動産を発見し、管理するためのAIツール『WHERE』を開発し、さまざまな業界との連携を進めています。

株式会社アクセルスペースについて


アクセルスペースは2008年に設立され、小型衛星の開発に特化する企業です。「AxelGlobe」事業などを通じて、多様な産業ニーズに応えるソリューションを展開しており、衛星技術を活用した新しいインフラの構築を目指しています。

今回の共同プロジェクトは、不動産業界の新しい潮流を生み出す第一歩です。両社が連携することで、今後の不動産市場における意思決定を迅速かつ高精度で行える環境が整備され、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となることでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社WHERE
住所
東京都文京区向丘2-3-10 303
電話番号

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