中小ゼネコンの挑戦
2019-02-14 11:02:00
中小ゼネコンが示す新たな働き方改革と理念経営の実践
中小ゼネコンが示す新たな働き方改革と理念経営の実践
大阪を拠点に72年の歴史を持つ三和建設株式会社は、最近、採用倍率が20倍に達し、しかも内定者が辞退することなく採用が完了したという驚くべき成果を収めました。この成功の裏にあるのは、著者森本尚孝氏が推進する「人に困らない経営」という理念です。本記事では、この理念について深掘りし、同社がどのようにして社員を主役として成長させたのかを探ります。
経営理念「つくるひとをつくる」
森本氏が4代目社長に就任した2008年、彼は新たな経営理念「つくるひとをつくる®」を制定しました。この理想的な理念は、全社員に共感され、企業文化を形成する重要な基盤となりました。このシンプルな理念が、全ての業務における意思決定や行動指針に繋がっているのです。
社員の自立と誇りを育む組織活性
企業は一般的に上からの指示で動くことがありますが、三和建設では社員に自ら考えさせる環境を整えています。明示された価値や目的によって、社員が自らの行動に責任を持ち、主体的に仕事に取り組むようになっています。このような文化は、業績向上に大きな影響を及ぼしています。
新たな採用戦略
少子高齢化が進む昨今、採用に苦しむ中小企業が多い中、三和建設は独自の採用方法を展開しています。学生が参加する「匿名建設コロシアム」等のイベントを通じて、若者と直接コミュニケーションを図ることで、求職者に強い印象を残す取組が行われています。このような新たな試みが、若い人材を惹きつける要因となっています。
定着と成長のための施策
社長が社員一人ひとりの成長を促すため、定着率向上に向けた施策も進めています。社員が自ら誇りを持てる環境を作ることが、結果として企業の成長に寄与するという信念のもと、様々なロイヤルティーを高める施策が導入されています。
企業の永続を目指して
最後に、森本氏は企業が永続するためには、常に自らが選ばれ続ける存在であることが重要だと語っています。時代の変化に対応しながらも、理念を揺るがさないことが成功の秘訣とされています。70年を超える歴史の中で研究された教訓は、シンプルでありながら深いものであり、企業の本質を保つことにつながります。
このように、三和建設は単なる建設会社ではなく、社員の力を信じ、全ての社員が変化を起こすことができる環境づくりに力を入れる企業です。「人に困らない経営」の成功事例は、他の企業にも多くの教訓をもたらすことでしょう。今後も注目される企業として進化し続けることを期待しています。
会社情報
- 会社名
-
三和建設株式会社
- 住所
- 大阪府大阪市淀川区木川西2-2-5
- 電話番号
-
06-6301-6636