生成AI評価クラウドがもたらす新たな企業運用の形

生成AIの導入が進む中、多くの企業がそのポテンシャルを最大限に活用しきれていないのが現状です。Moji株式会社が新たに提供する「生成AI評価クラウド」は、これらの課題を解決すべく、AI活用の状況を一目で把握し、リスクと精度の管理を実現します。

生成AIの普及と課題

近年、CopilotやGeminiといった生成AIツールは各業界で注目を集め、導入が進んでいます。しかし、その多くは使い始めただけで終わり、実際の利用状況は不透明なままです。このような状況下、特に以下の課題が浮き彫りになっています：

- 利用実態が定性的にしか把握できない
- プロンプトに機密情報を入力することによるリスクが軽視されている
- 生成物のハルシネーションや適切なコスト最適化が未着手

これらの問題を解決するためには、ログの統合収集と自動評価が欠かせません。Moji株式会社では、これに応じたSaaSの必要性を感じ、新たな評価クラウドの開発に至りました。

生成AI評価クラウドの特長

この生成AI評価クラウドは、以下のような多岐にわたる特長を備えています。

1. AIログ収集とKPI分析

- CopilotやGeminiなどのツールをSDKやAPIで自動的に接続し、部署別の利用状況や満足度、アプリごとのトークン使用量などを可視化します。

2. リスク検知機能

- 機密情報が入力されている場合、リアルタイムでブロックし、不適切な出力やコンプライアンス違反の候補を自動でフラグ立てします。

3. 活用度・精度の評価

- ハルシネーション率、回答採用率、応答時間といった独自指標を提示し、部門別の改善ポイントを特定してアドバイスします。

4. コスト最適化支援

- 目標精度とコストを比較し、最適なモデルやプランを提案します。また、冗長なトークン削減のシミュレーションを行い、最大30%のコスト削減を目指します。

料金プランは多様化

料金プランには無料のトライアルが含まれる「FREEプラン」、必要な機能を従量課金で利用できる「ミニマムプラン」、さらなるカスタマイズが可能な「本格導入プラン」の3種類があります。これにより、各企業に合わせたフレキシブルな導入が実現されます。

未来に向けての展望

Moji株式会社は、2025年内に外部BIツールとの連携APIを提供し、既存ダッシュボードとの統合を進める予定です。主要5大LLMベンダーへの対応を拡大し、2026年度末までに500社への導入を目指しています。特に金融、製造、医療の分野での活用事例を積極的に推進していきます。

代表の言葉

「生成AIの導入は、企業にとってゴールではなくスタートに過ぎません。私たちはAIの“使いっぱなし”を防ぎ、データに基づく運用改善と安全管理を両立させるためのダッシュボードを提供します。この生成AI評価クラウドが、多くの企業のAI活用を次のフェーズへ引き上げると信じています。」と、代表取締役の鎌野里樹氏は語ります。