最近、サウナが若者を中心に人気を集めていることはご存知でしょうか。特にZ世代と呼ばれる若い世代には、サウナの魅力が新たな形で受け入れられています。その現象を受けて、サウナ専門店「わがまちサウナ 大阪野田」を運営するオーエス株式会社が、近畿大学経営学部の岩井貴美ゼミと連携し、Z世代向けの新たな広報活動を模索する取り組みを行いました。
これらの取り組みは、2024年12月24日(火)に「わがまちサウナ 大阪野田」で実施されたクリスマスイベントに集約されています。このイベントの目的は、若年層の顧客拡大を目指し、サウナを通じて「自分磨き」をテーマにした体験を提供することでした。開業してから高い支持を受けている同サウナですが、さらに多くのZ世代の方々に来ていただくために、地元の大学生と協力し、様々なマーケティングの手法を取り入れてきたのです。
イベントの内容は多岐にわたりました。3年生の学生たちによる競合店の調査や、学生約120名を対象としたアンケートをもとに、サウナにおける新しい挑戦を試みました。特に注目したのは「美容」と「筋トレ」の要素で、参加者に向けて、「自分史上最高の男へ」というテーマでプログラムが用意されました。その具体的な内容には、オリジナル名言カードの掲示や、近大生によるモチベーションアップロウリュ、筋トレの紹介、美容に優しい食材の提示などが含まれました。
イベントに向けた準備は、学生たち自身が行い、SNSを通じて情報を発信する中で多くの反響を得ることができました。実際、イベント当日は学生たちが主導するロウリュの時間帯には、通常の集客を大幅に上回る客数を記録しました。このようにして、若者を対象にした新たなサウナ体験の創出に成功したのです。
開業からの半年間、わがまちサウナ 大阪野田は地域とのつながりを深めるため、地元飲食店とのオリジナルドリンク開発やサービス連携などを進めてきました。地元密着の取り組みはもちろん、学生たちとの共同イベントを通じて、新たなマーケットへのアプローチを模索してきたというわけです。サウナという伝統的な文化を現代風にアレンジし、新しい価値を生み出すこの取り組みは、地域の活性化にも寄与することが期待されています。
イベントを企画した学生たちは、自らの経験を通じて多くのことを学びました。データ分析やマーケティング戦略の重要性、イベント企画の難しさとやりがいを感じ、自分の成長を実感したようです。これからのサウナ文化の進化に、地域コミュニティと若者たちの視点を取り込むことがいかに大切かを改めて再認識させられる機会となりました。
オーエス株式会社では今後も、学生の意見やアイデアを取り入れながら、新しい顧客層の獲得を目指し、地域との連携を深めていく計画です。サウナを通じて得られる新しい価値は、これからもこの地域に新たな息吹をもたらすことでしょう。