漁業交流と体験で海を知る!
2025年5月16日、大村湾ワンダーベイの主催による「漁業で海洋体験おおむら」が開催され、多くの子どもたちが参加しました。このイベントは、地域の漁業者との交流を通じて海の重要性を考え、自分のこととしてその課題に向き合わせることを目的としています。
このプログラムは「日本財団 海と日本プロジェクト」の一環として実施され、豊かで美しい海を次世代に引き継ぐための取り組みです。
イベントの概要
イベントは大村市漁業協同組合の近くで行われ、小学校の1年生から6年生までの16名の子どもたちが参加しました。
午前中は座学が行われ、漁業の現状や大村湾の生態系について学びました。講師には長崎県長崎振興局の谷本氏が招かれ、大村湾の生物多様性や水産業の大切さについてしっかりと解説していただきました。
「長崎の漁業者の数は全国で二番目ですが、年々減少しています。特に高齢化が進んでおり、皆さんにはぜひ長崎の水産物の魅力を知ってもらい、積極的に食べて漁業を応援してください」と話す谷本氏の言葉に、子どもたちは真剣に耳を傾け、メモを取りました。
生き物との触れ合い
座学の後は、タッチプールでウニやカサゴ、ヒラメなど大村湾で獲れる海の生き物に触れる体験が待っていました。子どもたちは興味深そうに覗き込み、実際に触れ合うことで、生き物の豊かさを実感しました。
稚魚放流体験
午後からは実際の海へ出航し、漁師と共に稚魚の放流を行いました。子どもたちは漁師からバケツに入ったカサゴの稚魚を受け取り、緊張しながらもワクワクした表情で放流のタイミングを待ちます。「この稚魚が無事に育ってね」と声を掛けながら、海へ放つ瞬間は特別な体験でした。子どもたちはの「楽しかった!」という声がたくさん聞かれ、漁業者との交流や自然とのふれあいが、彼らの心に響いたようです。
未来へ向けた一歩
参加した子どもたちは「放流した魚が泳いで行くのを見れて良かった」「自分が放流した魚に大きくなってほしい」「海を守るためにゴミ拾いをしたい」といった感想を持ち帰り、未来への意識変化が見えました。
一般社団法人大村湾ワンダーベイは今後も地域の特性を生かしたイベントを開催し、地域の環境保護や地元漁業支援に取り組んでいくことを宣言しています。子どもたちに海の大切さと漁業の魅力を直接伝えるこのような活動は、地域全体の未来を担う次世代を育てるために、ますます重要な役割を果たすことでしょう。
おわりに
海を愛する心を育む「大村湾ワンダーベイプロジェクト」は、地域住民と連携し、これからも大村湾の美しさと豊かさを守るための使命を果たしていきます。今後の活動に期待を寄せながら、多くの人が海と漁業について理解を深めていくことを願います。