『oVirt』日本語マニュアル公開
2024-07-10 12:21:04

オープンソース仮想化ソフトウェア『oVirt』日本語マニュアルが公開!無料で利用できるサーバー統合管理の利便性を高める

無料の仮想化ソフトウェア『oVirt』日本語マニュアルが公開!



2024年7月10日より、オープンソースソフトウェア(OSS)に特化したIT企業、株式会社デージーネットが、仮想環境を統合的に管理できるOSS『oVirt』の日本語マニュアルをホームページ上で無償公開しました。

このマニュアルは、仮想環境の管理者向けに、仮想マシンやディスクなどの管理方法をわかりやすく解説しています。イメージ画像も豊富に掲載され、初心者でも理解しやすい内容となっています。

『oVirt』とは?



『oVirt』は、分散仮想化プラットフォームのOSSで、仮想環境を統合的に管理するために設計されています。Linuxをハイパーバイザーとして使用する場合、KVM (Kernel-based Virtual Machine) を利用できます。KVMを使用すれば、仮想マシンの作成、起動、ライブマイグレーションなどが可能ですが、複数のKVMを一括管理したり、障害発生時に自動的に仮想マシンをフェイルオーバーしたりすることはできません。

『oVirt』は、これらの課題を解決するために開発されました。Webベースの管理UIを備え、管理者向けの管理ポータルと利用者向けのVMポータルを提供しています。複数の仮想マシンを管理したり、フェイルオーバーに対応したりすることも可能です。

日本語マニュアル公開の背景



近年、仮想サーバの利用は当たり前となり、インターネットサービスプロバイダや企業で広く利用されています。しかし、米国のBroadcom社がVMware社を買収した影響で、VMware製品の価格高騰やサポート内容の変更が懸念されています。

『oVirt』は、VMware製品の代替として注目されていますが、公式マニュアルはすべて英語表記のため、日本人ユーザーにとって利用しにくい状況でした。そこでデージーネットは、社会貢献の一環として、『oVirt』の日本語マニュアルを作成し、OSSをより効果的にビジネスに活用できる環境を提供することを目指しています。

『oVirt』の特徴



『oVirt』は、以下の特徴を持つことで、仮想環境管理をより効率的に行うことを可能にします。

1. 複数台のホストを統合的に管理: 最初に1台のホストを構築する必要がありますが、2台目以降は簡単に追加できます。ホストの追加、メンテナンス、再起動など、すべてWeb上の管理ポータルから行うことができます。

2. セルフホストエンジン構成が利用可能: 『oVirt』を管理するためのサーバを、ホストから独立したサーバにインストールする必要がなく、一つのホスト上の仮想マシン中に組み込むことができます。これにより、物理マシンのリソースを節約できます。

3. 冗長構成のシステム構築が可能: ホストに障害が発生した場合、該当ホストで起動していた仮想サーバを別のホストで自動的に再起動させる機能があります。冗長構成のシステムを構築することで、仮想環境を構成するサーバに障害が発生した場合でも、システムを安定稼働させることができます。

4. 仮想マシンを起動させたまま異なるホストに移行が可能: ライブマイグレーションに対応しており、Web上の管理ポータルから仮想マシンを起動させたまま異なるホストに移行できます。ホストのメンテナンスなど、システムを停止せずに仮想サーバを移動できます。

今後の展望



デージーネットは、今後も日本企業のDX化を支援するため、OSSの調査と情報公開を継続していきます。さらに、OSSの日本語化や日本語マニュアルの公開を進め、日本におけるOSSの活用促進を目指しています。

デージーネットのサービス



『oVirt』はオープンソースソフトウェアなので、無料で入手できます。日本語マニュアルも無償公開されているため、無料で仮想マシンを構築できます。しかし、自社でインストールや構築を行うことが不安な企業もあります。

デージーネットでは、以下のようなサービスを提供しています。

システム構築: 『oVirt』のインストールや構築を支援するサービス。お客様のニーズに合わせて最適なOSSでシステム構築を行います。
導入後支援サービス: OpenSmartAssistanceという導入後のサポートを提供しています。Q&A、セキュリティ情報提供、点検とチューニング、障害調査、障害回避、障害時オンサイト対応、障害時システム再構築、運用サービス、ソフトウェアのアップデートなど、継続的なサポートを行います。

まとめ



『oVirt』は、無料で利用できる強力な仮想化ソフトウェアです。日本語マニュアルの公開により、日本企業でもより簡単に導入できるようになりました。仮想環境の管理を効率化し、DX化を推進したい企業は、ぜひ『oVirt』を検討してみてください。


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