2025年調査の概要
日本の学生たちの日常生活における実態を探るため、学研教育総合研究所は2025年11月に全国規模で調査を実施しました。対象は小学生、中学生、高校生で、それぞれの日常の生活様式や意識についてさまざまなデータが収集されました。ここではその中でも特に注目すべき数値とトピックスに焦点を当てて報告します。
調査方法と結果
調査は6日間にわたり行われ、小学生調査では1,200名、中学生と高校生の調査では各600名の有効サンプルが集められました。調査対象には保護者の声や子ども自身の意見が含まれています。
お年玉の実態
まず注目したいのは、2025年におけるお年玉の金額です。小学生は平均23,158円、中学生は29,533円、高校生は27,724円を受け取ったと報告されています。この金額は小学生と中学生では前回調査からそれぞれ2,933円、2,034円と増加したのに対し、高校生は239円の減少がみられました。分配される金額が年齢とともに変わる様子が興味深いです。
生活リズムの変化
さらに、学生たちの生活リズムにも注目が集まります。起床時刻は小学生が6:41、中学生6:43、高校生6:34とそこまで大きな差は見られませんが、就寝時刻は小学生が21:37、中学生22:59、高校生23:44と、校種によって明らかに異なる結果が示されています。このことから、各年代の生活リズムや自由時間の使い方に変化があることが伺えます。
放課後の過ごし方
調査では、放課後にどのような時間を過ごしているのかも伺われました。小学生が最も多くを費やしているのは「テレビ視聴」で、平均して77分過ごすとされています。一方で「友だちとのおしゃべり」や「外遊び」の時間も重要視されていることが分かります。これらのデータは、年齢が上がるにつれてSNSやデジタルメディアへの依存度が高まることを示唆しています。特に、中学生男子が「テレビゲーム」に多くの時間を割いていることが目立ち、中学生女子は「友だちとおしゃべり」を最優先に楽しんでいることがわかりました。
調査結果からの考察
この調査からは、各学年の特徴が浮かび上がります。特に、小学生は貯金を意識し、中学生はお年玉の増加を喜ぶ一方、高校生は現実的な生活費等にお金を使い、経済感覚が問われています。生活習慣においても、起床・就寝時間が年齢に応じて変化しており、小学生は比較的早い時間に寝る傾向が伺えます。
最後に
学生たちの生活実態は年々変わっていますが、調査を通じて得られたデータは今後の教育や家庭環境、社会環境の理解に役立つものです。夫々の校種における特徴や意識を把握することで、より健全な育成環境を構築するための指針となることでしょう。
養護者や教育者には、子どもたちの日常を見守り、より良いサポートをするための参考としてこの結果をお役立ていただきたいものです。
学研教育総合研究所では、この白書シリーズを通じて、さらなる調査結果を発信していく予定ですので、今後のデータのリリースにもご期待ください。