災害時の通信手段が備えられていない現実とその影響
近年、地震や台風、大雨などの自然災害は頻発しており、災害への備えは私たちの生活に欠かせない重要な要素となっています。その中でも特に、災害時の通信手段についての意識が必要です。最新の調査によると、災害による通信障害が実際に発生した場合、最も困ることは「家族と連絡が取れない」ことであることが判明しています。しかし、家庭での通信手段に対する備えは十分ではないのが現状です。
調査の概要
この調査は、ポケットWiFiのレンタルサービスを提供するWiFiGO!とプラスト株式会社が共同で行ったもので、全国の20歳から59歳までの男女500名を対象にしています。調査結果が示す通り、災害に対する意識は高いものの、実際に通信手段を用意している人は少ないという齟齬が浮き彫りになりました。
特に、「通信手段の備え」として「ポケットWiFiなどの予備の通信手段」を持つ人はわずか8.6%。対して非常食や懐中電灯などは、多くの人が備えていることを考えると、通信手段に対する意識がいかに低いかが理解できます。
調査結果の詳細
1. 災害に対する意識
調査の結果、67.6%の人が何らかのかたちで災害に対する意識を持っていることがわかりました。しかし、同時に32.4%の人は「まったく意識していない」と回答。これは、意識と実際の行動に大きなギャップがあることを示しています。
2. どの通信手段が必要か?
実際に通信が使えなくなった経験がある人は、全体の25.6%。これだけの人が何らかの形で通信障害を経験していることは、決して無視できません。通信手段がなければ、災害情報はもちろん、家族との連絡もままなりません。
3. 困った事項
通信手段が使えない場合に困ったこととして、特に多かったのが「家族と連絡が取れなかった」こと。次に「情報が確認できなかった」という2点が挙げられており、災害時に何が最も重要かを如実に示しています。
4. 災害時に優先したいこと
調査では、災害時にスマートフォンで最も重視したいことも言及され、「家族・知人の安否確認」が50.0%を占めました。これに加え、「自分の無事を伝える連絡」という項目も含めると62.6%に達し、家族との接続がいかに重要かがわかります。
電源と通信の重要性
ここで注目すべきは、通信手段そのものに対する備えが不足している一方で、電源に対する不安が非常に高いという点です。多くの人が「バッテリー切れへの不安」を感じており、モバイルバッテリーがあっても充電が無くなるリスクを意識しています。さらに、回線の混雑や通信障害という不安も多くの人に共通していることが伺えます。
家族との連絡方法
調査の自由回答には、事前に家族と集合場所や連絡手段を決めているという声も寄せられています。災害時の不安を軽減するためには、スマートフォンだけに頼らず、アナログ的な手段も用意しておくことが重要です。例えば、携帯ラジオを用意したり、避難場所を決めておくことで、情報を得る手立てを増やすことが可能です。
結論
災害時に「通信手段」という重要な要素が後回しにされがちな現状を把握し、まずは「家族との連絡」を最優先に考えた備えをすることが求められます。非常食や懐中電灯など、視覚的に分かりやすいものから先に備えてしまう傾向がありますが、通信手段の準備も同じくらい重要であることを再認識すべきだと言えるでしょう。これからの備えづくりでは、電源と通信の両方をセットで見直していく必要があるでしょう。