東京都心部のオフィスビル市場動向
三幸エステート株式会社と株式会社ニッセイ基礎研究所が共同で開発した「オフィスレント・インデックス」の2024年第4四半期版が、2024年2月4日にリリースされました。このレポートでは、東京都心部のオフィスビル賃料の動向と空室率の変化について詳しく解説します。
Aクラスビルの賃料と空室率
2024年第4四半期のAクラスビルの平均賃料は、前期に比べて1,693円上昇し、28,489円/坪となりました。この結果、Aクラスビルの賃料は5期連続でプラス成長を遂げ、対前年では12.9%の上昇を記録しました。市場での指標は上昇傾向にあり、企業のオフィス需要が堅調であることを示しています。
空室率は5.7%に低下し、前期比では0.7ポイントの改善が見られました。2023年から2024年にかけて竣工した新築ビルの消化が進んだことが、空室率低下の主な要因とされています。特に、高価格帯の新しいビルの需要が影響し、館内増床の事例も増加しており、オフィスの需要が底堅いことが伺えます。
Bクラスビルの賃料と空室率
Bクラスビルの賃料も好調で、前期比で1,272円上昇し、20,704円/坪に達しました。これにより、2021年第4四半期以来となる20,000円/坪台の回復が見られます。Bクラスの賃料はこの1年間で9.4%の上昇を達成しました。
空室率は2.9%に低下し、5期連続での改善を遂げています。今期は特に、前向きなオフィス需要による空室消化が顕著で、湾岸エリアにおいても比較的大口の成約が見受けられます。これらの情報は、オフィス需要が高まっていることを示しています。
Cクラスビルの賃料と空室率
Cクラスビルにおいても賃料は前期比59円上昇し18,103円/坪となりました。このクラスのビルもまた、緩やかながら上昇傾向が続いていると考えられます。
空室率は3.4%に改善し、2021年第2四半期以来の3%台の回復です。特に千代田区および中央区では空室消化が進んでおり、主な低下要因となっています。この数値は2022年第3四半期に5.0%あった空室率からの大幅な改善を示しており、依然として市場の回復を裏付けています。
市場全体のまとめ
オフィス市場全体の動向を見ると、希望の光が見えてきます。A・B・Cクラスビル全体での賃料上昇が続いており、企業のオフィス需要が活発化していることが反映されています。これに伴い、空室率が改善していることも業界全体の厚みが増していることを示しています。
三幸エステートは、これらのデータを基に、企業が選択できる最適なワークプレイスの提案を行っています。オフィス戦略の見直しや新しいオフィスの獲得を希望する企業にとって、重要な情報源となることが期待されます。
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企業情報
三幸エステート株式会社は1977年に設立され、企業のオフィス戦略に関する全般のサポートを行っています。賃貸オフィスビルの選定から、プロジェクト管理に至るまで、幅広いニーズに応じたサービスを提供しています。もっと詳しく知りたい方は、公式ウェブサイトをご覧ください:
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