戦争の本質とは
2024-07-24 13:23:13

戦争の本質を読み解く『NHK「100分de名著」ブックス戦争論』の魅力

戦争の本質を読み解く



2024年7月25日、NHK出版から待望の一冊がリリースされます。それが『NHK「100分de名著」ブックスロジェ・カイヨワ戦争論文明という果てしない暴力』です。本書は、著名な哲学者であり、東京外国語大学名誉教授の西谷修氏が解説を行い、さらには著者書き下ろしの特別章を収めています。

戦争に対する新たな視点



戦争が続く今日、その根本的な理由を探ることは極めて重要です。本書では、2019年8月に放送されたNHK・Eテレの「100分de名著」での番組テキストをもとに、現代における戦争の再考がなされています。西側的原理を見直し、「文明的戦争からサバイバーの共生世界へ~西洋的原理からの脱却」という特別章を通じて、我々が直面している複雑な問題に光を当てます。

この特別章は、戦争を通じて形成される人間の心情や文明の危うさ、さらには教育の必要性について深く考察されています。著者西谷氏は、民族間、宗教間の対立が激化する現代においてこそ本書を読む意義があると強調します。

カイヨワの視点



本書の元になっている『戦争論』は、哲学者・社会学者ロジェ・カイヨワが1950年代から60年代にかけて執筆した作品です。カイヨワは戦争を「破壊のための組織的企て」と定義し、戦争の歴史の深層を探ります。彼の独特な視点は、なぜ人類が戦争を選択せざるを得なかったのかを明らかにし、戦争が人間の内面に与える影響を深く掘り下げます。

彼が警鐘を鳴らすのは、戦争が人間をどのように魅惑し、また恍惚の状態に陥らせるのかという点です。人間が築き上げた文明が、兵器として利用されることの危険性や、無自覚な行動がもたらす結果についても強烈なメッセージが込められています。

現代に響くメッセージ



西谷氏は、イスラエルとガザの攻撃、そしてロシアによるウクライナへの侵攻といった現代の紛争を引き合いに出し、我々の価値観が大きく揺らいでいる今、改めて『戦争論』を読み返すことの意義を訴えます。戦争の本質、暴力の歴史、そして人間同士の対立が生む悲劇について、誰もが考えるべき時なのかもしれません。

書籍情報と目次



『NHK「100分de名著」ブックス戦争論文明という果てしない暴力』は、192ページにわたる内容で、以下の目次が収録されています:

  • - はじめに 人間にとって戦争とは何か
  • - 第1章 近代的戦争の誕生
  • - 第2章 戦争の新たな次元「全体戦争」
  • - 第3章 内的体験としての戦争
  • - 第4章 戦争への傾きとストッパー
  • - 特別章 文明的戦争からサバイバーの共生世界へ~西洋的原理からの脱却
  • - 読書案内
  • - おわりに

この本は、戦争や人間の本質に関心を持つすべての人々におすすめです。日本の今後を考えるうえで欠かせない一冊になることでしょう。

著者情報:西谷修(にしたに・おさむ)は、哲学者であり、東京外国語大学名誉教授として広範なテーマを論じています。

発売日は2024年7月25日、定価1,210円(税込)です。詳しい内容はこちらからご覧いただけます。


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会社情報

会社名
株式会社NHK出版
住所
東京都渋谷区宇田川町10-3
電話番号
03-3464-7311

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