IoTプラットフォームSORACOMが新たに「テストモード」を導入

株式会社ソラコム、IoTプラットフォームに新機能追加

IoTプラットフォーム「SORACOM」を展開している株式会社ソラコムは、新しい機能「テストモード」を2025年6月24日より提供開始しました。この機能は、IoTデバイスの量産における通信テストの効率化を目指した革新的な取り組みです。

通信テストの新しいアプローチ

IoTデバイスの製造プロセスは通常、製造、検査、そして市場への出荷という流れになります。特に、デバイスが最後の製品として市場に出る前に、通信環境下での疎通確認は必須の作業です。新機能「テストモード」は、商用利用を開始する前に無料で通信確認ができるステータスを提供します。このステータスは「テスト中（Testing）」と称され、特定のデータ通信量やSMS数に達すると、ステータスが「使用中（Active）」または「利用開始待ち（Suspended）」へと自動で変更される仕組みです。

これにより、各製品の商用利用が開始されるタイミングで通信費用が発生し、ユーザーは通信利用の開始をコントロールしやすくなります。製造工場が外部の委託先である場合でも、SIMを購入し製造後にメーカーに譲渡するフローにも対応しています。

グローバル展開と効率化

SORACOMは、モビリティ、車載デバイス、ヘルスケア製品、さらには産業用途の機器など、多岐にわたるコネクテッドデバイスを支えています。これらのデバイスの量産は、多くの場合、数万から数百万台に及ぶため、製造から出荷、商用利用までのプロセスで効率化が求められています。

特にグローバル展開を前提としたデバイスにおいて、その効果は顕著です。新機能を通じて、SORACOMは世界180以上の国と地域で利便性の高いIoT通信を実現しています。

SORACOMのビジョン

ソラコムは「IoTテクノロジーの民主化」を掲げており、最新技術を使いやすく提供することで、多くの革新を促進しています。様々な業界のお客様に利用されているSORACOMのプラットフォームは、製造業、エネルギー、決済、さらには農業や防災といった多様な分野で活用され、持続可能な地域社会の実現にも貢献しています。

最後に、「テストモード」はSORACOMのユーザーコンソールやAPIを通じて管理が行えます。この機能が、IoTデバイスの製造効率をどれほど向上させるか、今後の展開が期待されるところです。