アドバンテックの新HMIモジュールが国際基準をクリア
2025年5月8日、アドバンテック株式会社は、ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)製品のTPC-B520およびTPC-B300が、Bureau Veritas社からIEC 62443-4-2という国際的なサイバーセキュリティ規格の適合認証を取得したと発表しました。この認証は、アドバンテックのHMI製品が、産業環境におけるセキュリティリスクに対して戦略的に対応できるものであることを示す重要な成果です。
IEC 62443-4-2とは何か?
IEC 62443-4-2は、産業オートメーションおよび制御システム(IACS)向けの包括的なサイバーセキュリティ基準であり、工場やエネルギーシステムの制御に共通する技術基準を定めています。この基準はセキュリティ対策を強化し、製造現場を新たな脅威から守るために必要不可欠です。
モジュール型設計がもたらす柔軟性
アドバンテックのHMIシリーズには、TPC-B520とTPC-B300というモデルがあり、どちらもさまざまな産業ニーズに応じたモジュール式設計を採用しています。これにより、優れたセキュリティ機能とハードウェアの柔軟性を両立させています。
特に、このHMI製品は、12.1インチから23.8インチの高輝度スリムベゼルタッチパネルに対応しており、工場内の過酷な環境や屋外での使用に最適化されています。
高性能と最新技術の融合
TPC-B300モデルは、Intel® Atom™ X6425Eプロセッサを搭載し、一方でTPC-B520モデルは第13世代インテル® Core™ i7/i5プロセッサを使用しています。これにより、運用の効率性やパフォーマンスが大幅に向上しています。加えて、TPM 2.0セキュリティモジュールやセキュアブートをオプションとして利用可能で、より高いセキュリティを実現しています。
さらに、動作温度範囲が-20℃から60℃まで対応しており、IP66規格のフロントパネル保護も施されています。これによって、悪条件下での使用にも耐えることが可能です。
産業サイバーセキュリティの重要性
新型HMI製品のIEC 62443-4-2認証取得は、アドバンテックが産業分野におけるサイバーセキュリティリスクに立ち向かうための重要な一歩です。この認証により、ユーザーは将来の規制にも柔軟に対応できる長期的なソリューションが提供されます。現在、サイバーセキュリティの重要性がますます高まる中、アドバンテックのHMI製品は、製造現場の安全性を確保するための明確な選択肢となっています。
まとめ
アドバンテックのTPC-B520およびTPC-B300は、堅牢なセキュリティ機能と柔軟性を兼ね備えたHMI製品として、産業オートメーションの領域での重要な役割を果たすことが期待されます。これからの製造現場のニーズに応えるため、さらなる技術革新とサービス向上を目指していくアドバンテックに注目です。