新プロジェクト「メトリクスMATSURI」の誕生
日本のバイオエコノミーを推進するちとせグループが、AIデータ駆動型バイオ生産システムの実現を目指す新たなプロジェクト「メトリクスMATSURI」を発足しました。このイニシアチブは、藻類から発酵食品、培養細胞、農業まで、バイオ生産全体の最適化と高度化を図ることを目的としています。
プロジェクトの背景
近年、バイオ生産は食品や医薬品、化成品など多岐にわたる産業の根幹を支える重要なプロセスとなり、さらなる発展が期待されています。しかし、従来の制作現場では、熟練者の経験や直感に依存した制御が一般的で、効率的な生産には限界がありました。これを打破するために、「メトリクスMATSURI」が登場しました。
具体的な取り組み
プロジェクトでは、計測、制御、エンジニアリングなど異なる分野の企業が連携し、ちとせが開発したAI自律培養制御技術を基盤技術として採用。これにより、データ駆動型のバイオ生産設備を共同で創り上げることを目指しています。
参画企業
現在、アズビル株式会社、三ツワフロンテック、堀場製作所、三菱ケミカルエンジニアリング、湯本電機、浜松ホトニクス、バイオット、エイブル、三菱化工機の計9社がこのプロジェクトに参加しています。今後も新たなパートナーを迎え入れ、共創の輪を広げていく方針です。
AI自律培養の核心
「メトリクス」というプロジェクト名は、ちとせが新たに定義した概念で、これは生物の状態を検知し、そのデータを高精度に解析・制御へ反映するAIアルゴリズムの適用を意味しています。この手法は、酵母、糸状菌、細菌、藻類など、様々なバイオ生産系に応用可能で、従来の人間の経験に依存せず、安定した生産が実現できます。
プロジェクトの意義
「メトリクスMATSURI」が目指すのは、従来の属人的な制御から脱却し、AIの力を借りて、自律的かつ効率的な生産システムを社会に実装することです。これにより、バイオ生産の全体的な最適化が期待されます。
参画企業の想い
参画企業からは、「自然資本を維持し、バイオエコノミーを発展させていく重要性」や、「新しい計測技術を駆使して見えなかったプロセスを発見する期待」など、プロジェクトへの期待が寄せられています。特に、環境に配慮した持続可能な生産システムの重要性が強調されています。
未来に向けたビジョン
「メトリクスMATSURI」は、バイオエコノミーを支える共通インフラを構築し、国内外でAIデータ駆動型システムの実装を加速させることを目指しています。将来的には、バイオ生産における技術のデファクトスタンダードを確立し、持続可能な社会の実現へとつなげていくことでしょう。
ちとせグループについて
ちとせグループは、バイオエコノミーをリードする企業群で、持続可能な未来を作り上げるために国やさまざまな企業と連携しながら技術の社会実装に取り組んでいます。この新しいプロジェクト、「メトリクスMATSURI」の誕生により、さらなる革新と展望が期待されます。