近畿大学生物理工学部がAIと植物をテーマに講座を開催
近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)は、2025年5月10日(土)に新宮市文化複合施設丹鶴ホールにて、「令和7年度第1回近畿大学生物理工学部公開講座「BOST Science Café」を開催します。これは和歌山県教育委員会と新宮市教育委員会の後援を受けて行われるイベントです。
講演内容
プログラム①: AIの日常での使い方と医療への応用
講師: 生物理工学部生命情報工学科 准教授 宮下尚之
この講演では、AIが日常生活でどのように便利に使われているかを紹介しつつ、医療分野での応用についても深く掘り下げていきます。特に、院内感染に関連するタンパク質の研究に焦点を当て、多剤排出タンパク質の動きをAIを用いて解析し、新薬の開発に向けた可能性を探ります。
プログラム②: 植物の生き残り戦略と機能性成分
講師: 生物理工学部生物工学科 准教授 松川哲也
続いての講演では、植物がこれまでどのように生き残ってきたのか、またその過程で生成される機能性成分について考察します。ビタミンや炭水化物に加えて、伝統的な生薬や漢方薬としての利用や、最近の研究による新たな有用成分の発見についても触れます。植物の環境適応能力やその有用成分の将来的な利用の可能性についても議論される予定です。
開催概要
- - 日時: 令和7年(2025年)5月10日(土)13:00〜16:00(12:30受付開始)
- - 場所: 新宮市文化複合施設丹鶴ホール(住所:和歌山県新宮市下本町2-2-1、JR紀勢本線「新宮駅」より徒歩約10分)
- - 対象: 一般の方、中高生(事前申し込みが必要、定員144人、入場無料)
- - 申込方法: 公式ウェブサイトから事前申し込みが可能です。
注意事項として、対面参加は定員に空きがあれば当日受付も行いますが、オンライン参加は申込完了後に参加URLがメールで送付されます。
開催の背景
近畿大学生物理工学部は「人間、医療、食、生活、環境、福祉」をテーマに、多様な分野を融合させた教育と研究を展開しています。その成果を幅広く一般の方々に理解してもらうため、1999年度より公開講座を実施しており、これまでに3万人以上の受講者を迎えています。今年度も、より多くの方々が参加できるよう、各地の教育委員会と協力して開催します。
講師紹介
宮下尚之 准教授
- - 所属: 生物理工学部生命情報工学科
- - 学位: 博士(理学)
- - 専門: 物理学、生体分子シミュレーション、AIデータサイエンス
- - 研究テーマ: 生体分子のシミュレーションを通じて、疾患プロセスや細胞システムのメカニズムを解明し、将来的には次世代医療への貢献を目指しています。
松川哲也 准教授
- - 所属: 生物理工学部生物工学科
- - 学位: 博士(農学)
- - 専門: 生物有機化学、天然物化学、機器分析化学
- - 研究テーマ: 植物が作り出す薬効成分の研究に注力し、病気に対する防御作用を持つ物質を探し出し、その化学構造や作用を分析しています。
本公開講座は、幅広い年齢層の方々を対象にしており、科学に興味を持つすべての人々にとって貴重な学びの機会となることでしょう。参加を希望される方は、ぜひ早めに申し込みを行ってください。
近畿大学生物理工学部の公式ウェブサイトはこちら