エジプトにおける数学教育の新たな一歩
2023年8月19日、カシオ計算機株式会社はエジプト・アラブ共和国の教育・技術教育省との間で、数学教育の向上に向けた覚書を締結しました。この重要な合意は、カシオミドルイーストアンドアフリカ社長の渡邉茂氏と、教育・技術教育大臣のムハンマド・アブデル・ラティーフ氏が出席する中で行われました。
カシオ計算機は、「驚きを身近にする力で、ひとりひとりに今日を超える歓びを。」という企業理念を掲げ、教育分野でもその理念を体現しています。特に、関数電卓の活用を通じて数学教育の向上に寄与することに注力しており、これまでにも多くの国でこの取り組みを行ってきました。
「GAKUHAN」活動の展開
1990年代からスタートしたカシオ計算機の「GAKUHAN」活動は、教師トレーニングや教材開発を通じて、世界中の教育現場において関数電卓を効果的に支援するものです。エジプトでは、2018年から教育省と連携し、約2万人の中学数学教師を対象にしたトレーニングを実施してきました。これにより、現地の教育環境の改善に貢献してきたことが評価され、2023年12月には文部科学省の「EDU-Portニッポン」応援プロジェクトに採択されました。
エジプトビジョン2030への貢献
エジプトでは、持続的な開発戦略「エジプトビジョン2030」が掲げられ、教育環境の改革が進められています。カシオ計算機は、このビジョンに基づく教育改革に積極的に参加し、公立中学校8校、計31名の教師に対して関数電卓を活用したトレーニングを行います。これにより、数学教師の専門能力を向上させることを目的としており、授業における関数電卓の効果的な活用法や、それに基づく教材を独自に開発する予定です。
教育の質の向上に向けた取り組み
カシオ計算機は、現地の教育関係者と連携し、共同でトレーニングプログラムを実施することで、生徒の思考力や自主的な学習態度を育み、エジプトにおける数学教育の向上に寄与します。これにより、教育の質が高まり、最終的にはエジプトの未来を担う若者たちに良い影響をもたらすことが期待されています。
結論
カシオ計算機によるこの意義深い取り組みは、エジプトの教育向上への大きな一歩となります。グローバルな視野を持ちながら、地域社会に根ざした教育支援を行うことで、国際的な教育環境の構築にも寄与していくことが求められます。私たちは今後も、こうした活動を通じて教育の質の向上と、未来の育成に寄与していく所存です。