東京ガスネットワークが日本ガス協会技術賞を受賞
東京ガスネットワーク株式会社が、株式会社ニシヤマとの共同開発による「ReTOS工法」および東京ガスiネット株式会社との提携による「ガス管損傷危険度点数化と層別管理の導入」にて、一般社団法人日本ガス協会が主催する「2026年度技術賞」を受賞しました。この受賞は、ガス供給の安全性と効率化を向上させるための重要なステップです。
「ReTOS工法」の革新性
「ReTOS工法」は、ガス管のねじ接合部からの漏えいを修理するために新たに開発された技術です。この工法は、専用の型枠と樹脂を使用し、外から簡単かつ迅速に修理を行うことができます。実際、東京ガスネットワークの供給エリアでは、敷地内に設置された低圧ガス管のねじ接合部からの漏えいが多く見られます。このため、漏えい修理の際には、施工環境の影響を受けにくく、安定した品質を確保できる手法が求められました。
ここで登場した「ReTOS工法」は、施工性と品質を両立するために20種類以上のサンプルから最適な樹脂を選定し、この新たな二液硬化型樹脂「ReTOS樹脂」を開発。型枠の材質や形状も最適化され、現場での施工が容易になりました。これにより、工事作業の効率が向上し、顧客へのサービス品質も向上しました。
今後、東京ガスネットワークはこの工法をさらに改良し、より多くの修理場面において活用できるように進化させていく予定です。
ガス管損傷危険度点数化の取り組み
次に受賞したのが「ガス管損傷危険度点数化と層別管理の導入による他工事巡回業務の効率化」です。この取り組みは、道路工事や水道工事など、他の工事によって引き起こされるガス管の損傷を未然に防ぐために行われています。
これまで、巡回作業の優先順位は担当者の経験に依存していましたが、現場ごとのリスクが視覚化されておらず、効率的な巡回が難しい状況でした。そこで、事故の影響を示す「インパクト」指標と現場の状況を基にした「現場点数」を掛け合わせた「危険度点数」を新たに構築。現場の危険度を共通の指標で把握できるようになりました。
さらに、危険度点数に基づいて現場を分類し、一定基準以上の場所を巡回対象とする「層別管理」を導入。この新しい仕組みは、他工事の管理業務支援システム「Mercury」に実装されており、現場の巡回優先順位をより効果的に判断可能にしました。その結果、他工事の損傷指数も改善され、年間66,000時間もの業務時間を削減したのです。
AIの活用により、今後はさらに自動化を進め、ガス管管理の効率を高めていく計画です。この取り組みは、ガス供給の安全性を一層強化し、業務効率を向上させるための重要な前進といえるでしょう。
まとめ
東京ガスネットワークは、革新技術の開発を通じて、安全で効率的なガス供給を実現するための努力を続けています。受賞した両技術は、業界における信頼性を向上させる重要なステップであり、今後の活動に期待が寄せられます。