マイクロプラスチック観察キット「ぷらウォッチ」一般販売開始
株式会社堀場テクノサービスは、マイクロプラスチック観察キット「ぷらウォッチ(R)」の一般販売を2024年10月30日より開始します。この製品は、環境問題を学ぶための簡易な教育ツールとして、特にマイクロプラスチックの観察を通じて子どもたちの理解を深めることを目的としています。
開発の経緯
近年、マイクロプラスチックによる海洋汚染が深刻な問題となっており、教育現場でもこの課題が取り上げられるようになりました。国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも関連するこのテーマに対し、堀場テクノサービスは「はかる」ことから課題解決が始まると考え、この観察キットを開発しました。これは、砂中に含まれる微量のマイクロプラスチックを可視化し、実際に観察することで、海洋環境を身近に感じる機会を提供します。
製品の特長
1. 簡単な観察プロセス
「ぷらウォッチ」は、マイクロプラスチックを快速に観察できる技術を採用しています。赤外分光法ではなく、蛍光分析技術を用いることで、わずか1時間ほどで観察が可能です。サンプルの砂を染色し、その後、スマートフォンやタブレットのカメラを使って眺めることができるため、視覚的に分かりやすい学習が実現されます。
2. サステナビリティの視点
このキットの本体は、プラスチックを極力使用せず、再生紙段ボールで作られています。さらに、子どもたちが自分で組み立てられるようなデザインになっており、ものづくりの楽しさを体験することができます。教育だけでなく、環境意識の向上にも寄与する製品です。
導入事例
沖縄県の琉球大学教育学部では、海洋教育プログラムの一環として「ぷらウォッチ」が利用されています。教授の岡本牧子氏は、児童が浜辺で砂を採取し、観察を行うことでマイクロプラスチック問題への理解を深めることを目指しています。岡本教授は「この教材を沖縄に広め、意味のある授業や技術教育を実現したい」とコメントしています。
今後の展望
堀場テクノサービスは、今後5年間で「ぷらウォッチ」を利用した出前授業やイベントを100件実施する目標を掲げています。次世代を担う子どもたちが、環境問題に興味を持ち、より深く理解できるよう支援していく計画です。さらなる学びの機会を提供することで、問題解決への第一歩を共に踏み出していきます。
「ぷらウォッチ(R)」による新たな教育機会が、子どもたちの未来を変える一助となることを期待しています。詳細な販売については、株式会社ナリカの公式サイトをご覧ください。