地域遺産の未来を担う!日本ナショナルトラストの新事業「地域遺産支援プログラム」始動
公益財団法人日本ナショナルトラスト(以下、JNT)は、新たに「地域遺産支援プログラム」を開始しました。このプログラムは、全国各地の自然・文化遺産の保存・活用を行う地域を支援し、次世代へ継承していくことを目的としています。
JNTは、これまで50年以上にわたり、文化遺産などを直接所有・管理し、地域遺産の保全に関わる知識と経験を積み重ねてきました。そのノウハウを生かし、各地の地域遺産を取り巻く課題に対応するために、新たに「支援事業」を立ち上げ、その一環として「地域遺産支援プログラム」をスタートさせたのです。
本プログラムでは、地域が主体的に活動できるよう、専門家によるサポートや資金調達支援を提供します。具体的には、組織基盤の強化、マネジメント体制づくり、調査や計画作成、ファンドレイジングなど、地域の課題に応じて多岐にわたる支援メニューを用意しています。
「地域遺産支援プログラム」の概要
「地域遺産支援プログラム」は、地域遺産を自立的に保存・活用しようとする活動に対して、ソフト面でのサポートを行うプログラムです。助成事業ではなく、JNTは地域と協働でプロジェクト型の事業に取組み、伴走支援を行います。
支援内容
専門家チームによる伴走支援
組織基盤強化
マネージメント体制づくり
調査・計画作成
ファンドレイジング
資金調達ノウハウ提供
支援対象
JNTが定義する地域遺産(文化財等の指定や有形・無形を問わない)を対象とした活動を行う団体
営利を目的としない民間団体
自治体(「たねまき」プログラムのみ対象)
採択数
「たねまき」(活動のための基盤づくり)
「ひろがり」(地域遺産保全の仕組みづくり)
あわせて4件程度を予定しています。
事業期間
最長3カ年度(希望する年数を申請書に記載)
公募期間
2024年9月1日(日)~11月10日(日)
「地域遺産支援プログラム」の背景
JNTは、2018年12月25日に設立50周年を迎え、日本の風土や文化に根差した新たな「日本型ナショナルトラスト」を目指すと宣言しました。
これまで、岐阜県大野郡白川村、山梨県甲州市上条集落、大分県臼杵市でパイロット事業を実施し、地域遺産を取り巻く課題やニーズを把握してきました。その経験を活かし、より多くの地域に幅広い支援を行うために、「地域遺産支援プログラム」を立ち上げました。
今後の展開
JNTは、本プログラムを通じて、全国各地で地域遺産を守る仕組みが作られ、持続的な取り組みが展開されていくことを目指しています。
スケジュール
2024年7月:エントリー開始・公募要領公開
2024年9月:公募開始
2024年9~10月:事業説明会(個別相談の場を設けます)
2024年11月:申込締切
2025年1~2月:支援事業委員会(本選考会)
2025年3月:採択結果通知
2025年5月:採択地域で事業開始
日本ナショナルトラストとは
公益財団法人日本ナショナルトラストは、日本のすぐれた文化財や自然の風景地などを保全し、利活用しながら次の世代につないでいくことを目的として、1968年12月25日に設立されました。英国の環境保護団体である「ザ・ナショナルトラスト(The National Trust)」をモデルとしています。これまでに300件以上の地域遺産の調査を実施したほか、取得などにより地域遺産を保護し公開・活用を行っています。
関連情報
地域遺産支援プログラムの運営事業費を募るクラウドファンディング
タイトル:日本ナショナルトラスト|地域遺産はみんなの宝。ともに未来へ繋ごう。
実施時期:2024年5月22日(水)12:00~7月17日(水)23:00
目標金額:1,000万円(All-in形式)
クラウドファンディングのページ:https://readyfor.jp/projects/JNT2024
地域遺産の保存・活用事例を紹介するオンラインイベント
タイトル:地域遺産トーク~あなたにとって地域遺産とは?~
実施時期:2024年7月14日(日)15:00~16:30
開催方法:オンライン(Zoom)
オンラインイベントのページ:https://jnt202407.peatix.com/
まとめ
「地域遺産支援プログラム」は、地域が主体的に活動できる体制づくりを支援することで、地域遺産の保全と活用を促進し、次世代へ継承していくための重要な取り組みです。
JNTは、このプログラムを通して、全国各地の地域遺産を守り、未来につなげるための活動を力強く推進していきます。