神戸市ChatGPT利用条例化
2023-05-11 13:00:02
神戸市、ChatGPT業務利用に向け条例改正へ!安全対策徹底で効率化とリスク軽減を目指す
神戸市、ChatGPT業務利用に向けた条例改正と安全対策
神戸市は、近年注目を集める対話型AI「ChatGPT」の業務利用について、情報漏洩などのリスク軽減を目的とした独自の条例改正と安全対策を発表しました。作業効率の向上や新たなアイデア創出といったメリットがある一方、個人情報や機密情報の漏洩、虚偽情報の生成・拡散、著作権侵害といった懸念も存在するため、安全な利用体制の構築が急務となっています。
条例改正による安全確保
神戸市は、「神戸市情報通信技術を活用した行政の推進等に関する条例」を改正し、生成系AIへの機密情報入力に関する制限を強化します。具体的には、職員が職務で知り得た情報(神戸市情報公開条例で定めるものも含む)を、安全性が確認されていないAIチャットボットなどに入力することを禁止する条項を追加。ただし、市長が安全性を確認したAIについては、この制限から除外されることになります。
この条例改正によって、ChatGPTを含む生成系AIの利用において、個人情報や機密情報の取り扱いに関する明確なルールが整備され、情報漏洩リスクの抑制に繋がることが期待されます。
Microsoft社サービス活用と独自のガイドライン
安全な利用環境を実現するため、神戸市はMicrosoft社のChatGPTサービスの活用を検討しています。同社サービスは、入力データの学習利用や履歴保存を行わず、国内法の適用を受けるため、情報漏洩、虚偽情報の生成・拡散リスクを大幅に低減できると判断しています。
さらに、神戸市独自のガイドラインを策定し、個人情報等の入力禁止など、利用上の注意点を明確に示します。このガイドラインは、職員がChatGPTを安全かつ適切に利用するための指針となり、リスク軽減に貢献すると考えられます。
実施スケジュールと今後の展望
条例改正とガイドライン策定は5月を予定しており、6月より神戸市庁内での試行運用を開始します。試行運用を通して得られた知見を踏まえ、必要に応じてガイドラインを更新しながら、業務への本格的な導入を目指します。国の動向なども注視しながら、安全で効率的なChatGPT活用を進めていく方針です。
まとめ
神戸市の取り組みは、ChatGPTをはじめとする生成系AIの利活用と、情報セキュリティの両立を目指す、地方自治体による先進的な取り組みと言えるでしょう。この取り組みが、他の自治体や企業にとっても参考となり、生成系AIの安全かつ有効な活用方法の確立に貢献することが期待されます。今後の展開にも注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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神戸市
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区加納町6-5-1
- 電話番号
-
078-331-8181