おてつたびと山ノ内町の連携協定について
2025年4月24日、株式会社おてつたびと長野県山ノ内町は、地域の人手不足解消と関係人口の創出を目指す連携協定を締結しました。記念式典は町内で行われ、この協定が持つ意味と期待が語られました。
山ノ内町の魅力と課題
山ノ内町は、志賀高原や湯田中渋温泉郷、地獄谷野猿公苑など、多彩な観光資源に恵まれています。年間を通じて多くの観光客が訪れる一方で、高齢化が進行し、観光業や農業で必要とされる人材が不足しています。観光業では、特にインバウンド需要への対応が課題であり、農業分野でも切実な問題となっています。将来的には、地域を支える人々の減少による影響が懸念されています。
町内では既に22社の宿泊業者が、おてつたびのサービスを利用しており、1,200人以上が申し込み、400人近くが実際に就業しています。今後、協定を通じてさらに多くの事業者に利用が促進されることが期待されています。特に観光業においては、国内外からのファンを増やし、地域の魅力を広める動きが重要です。
連携の内容
この協定には以下のような連携内容が含まれます。
1. 地域における人手不足の解消とインバウンド需要への対応
2. 各産業での就労を通じて関係人口を創出する
3. おてつたびのサービス利用者の問い合わせに対する体制の整備
4. 取り組みの情報発信
また、具体的な取り組みとして、山ノ内町では以下のセミナーが開催されます。
- - 5月14日(水) 13:00~15:00 すがかわふれあいセンター
- - 5月15日(木) 10:00~12:00 文化センター学習室
- - 5月15日(木) 13:00~15:00 志賀高原総合会館 98しゃくなげ
地方活性化への期待
山ノ内町長の平澤岳氏は、「おてつたびとの連携は、人手不足の解決策として新たな人材流動を生む手段」と期待を寄せています。地域の魅力を体感することで、さらなる関係人口の創出や将来的な移住にもつながると考えています。
一方、株式会社おてつたびの代表、永岡里菜氏は、山ノ内町は「おてつたび」が初めて参加者を受け入れた地域であり、今回の協定締結に深い喜びを表明しています。年間を通じて多くの人々が訪れるようになることで、地域のファンも増えていくことを願っています。
おてつたびのサービス概要
「おてつたび」は、短期アルバイトと旅行を組み合わせた人材マッチングサービスで、人手不足に悩む地域事業者と旅を楽しみながら働きたい旅行者を結びつけています。旅行者は、旅先で働くことにより報酬を得られるため、経済的負担を軽減することができます。また、地域の人々との交流を通じて、深い文化体験を楽しむことができます。
地域事業者には、報酬と宿泊場所を提供することで、全国から人材を集める手助けを行い、地域経済の活性化にも寄与する仕組みです。
おてつたびの今後の展望
現在、おてつたびの登録ユーザー数は74,000人を突破し、全国47都道府県に約1,900の事業者が参加しています。多様な業種が取り込まれ、参加者の86%が再訪を希望するなど、地域の魅力を発見するきっかけともなっています。
おてつたびは、今後も人手不足に悩む地域の事業者からの参加を募り、協働して関係人口の創出を進めていく考えです。コラボレーションを希望する地域や団体は、ぜひおてつたびの公式サイトを訪れてください。