NTTコミュニケーションズ、陸上養殖の新たな挑戦
NTTコミュニケーションズ株式会社が、陸上養殖に特化した子会社の設立を発表しました。この取り組みは、特に現在の世界的なタンパク質需要の急増に応じたもので、食料安全保障の向上を目指しています。十分な食料を確保するためには、質の高いタンパク源が必要とされており、NTT Comの新しい事業はその一助になることが期待されています。
陸上養殖の必要性
昨今、環境に配慮した新しい養殖方法への関心が高まっています。特に日本国内においては、循環型陸上養殖が注目されており、生産プロセスでは水質を保ちながら効率的に水産物を育てる手法が求められています。しかし、現状ではろ過が安定しないため、生産効率が改善されず、経済的に厳しい状況が続いています。
この課題を克服するため、NTT Comは2023年から沖縄県大宜味村で紅仁株式会社と共同研究を行い、先進的なろ過技術とNTT ComのICT(情報通信技術)を掛け合わせた養殖システムの開発を進めています。このシステムが実用化されることで、地域活性化や社会的な課題の解決に向けた動きが加速します。
新会社の概要
NTTコミュニケーションズが設立予定の新会社は、2024年12月2日に事業を開始する計画です。事業内容には、陸上養殖システムの研究、開発、提供などが含まれます。ここでの資本金は95百万円で、出資比率はNTT Com100%となっています。この新たな事業展開を通じて、NTT Comは自己の技術を活かしつつ、持続可能な食品供給確保への関与を強化していく方針です。
今後の展望
新会社についての詳細情報は、事業開始を控えた2024年12月をめどに発表される予定です。NTTコミュニケーションズは、ドコモグループの法人事業ブランド「ドコモビジネス」を通じて、モバイルやクラウドを駆使し、社会と産業に革新をもたらすことを目指しています。
この動きが成功すれば、NTT Comは食料自給率の向上に貢献しつつ、新たな雇用の創出や地域の活性化にも寄与する可能性があります。さらに、持続可能な社会の実現に向けた一歩を踏み出すことへの期待が高まる中、今後の展開に注目が集まります。
NTTコミュニケーションズの新しい挑戦は、未来の食生活における重要な一助となるかもしれません。