日本の建設現場での外国人労働者増加の背景とその現実
日本の建設業界は、ますます多くの外国人労働者に支えられるようになっています。特に、大阪の西成区では、ベトナムをはじめとする外国人労働者が活躍する姿が目立つようになりました。この現象にはいくつかの背景がありますが、主に日本の若者が選ばなくなった仕事の現実と、企業が採用難に直面していることが大きな要因です。
日本人の姿が消えた建設現場
日本の建設業界において、長年重要な役割を果たしてきた職種、例えばとび工や型枠工、電気工事などが深刻な人手不足に陥っています。これまで現場で汗を流していた日本人が次第に姿を消し、その空いたスペースを外国人労働者が埋めるという状況が生まれています。若者たちは、厳しい労働環境や低賃金を嫌い、一度でも辛いと感じた仕事には手を出さなくなったのです。
このような背景から、建設業は高いスキルを持つ労働者を見つけることができず、企業側も「面接に来てくれるだけでありがたい」といった声が聞かれるようになりました。その結果、日本の地でインフラを支えるのは、主に外国人の手によるものになりつつあるのです。
中小企業が抱える人材不足の悩み
日本は中小企業が多く、特に建設業はその傾向が強いです。企業の数が多いために人材が分散し、採用が難しくなっています。そんな中、建設現場では外国人労働者に頼らざるを得ない状況が続いています。特に、日本の若者が来ない建設業務においては、無視できない問題となっています。
不法滞在者の増加と新しい職場の発生
さらに、建設現場で働いていた外国人労働者がビザを失い、不法滞在に陥る事例も増加しています。彼らは、不法に働く選択を余儀なくされることが多く、ゴミ回収業や解体業に流れるケースが見られます。これらの職業は、政府が定める特定技能制度の対象外であり、合法的に雇用することができません。しかしながら、現場の人手不足は限界に達しており、不法滞在者を雇う選択肢を選ぶ企業が現れています。
誰が担うべき仕事なのか?
こうした現状は、誰が担うべき仕事なのかという根本的な問いを我々に投げかけています。日本人があまりやりたがらない苦役を外国人が引き受けているのは、一時的な対応ではなく、社会全体のシステムに問題があることを示唆しています。
外国人労働者の肩にかかる負担が続く中で、国や自治体が本来担うべきインフラ関連の仕事のあり方を再考する必要があります。責任を果たさないまま民間に押し付け続けるのではなく、制度や体制の見直しを急ぐべきだと考えます。
NISHIOKAによる地元の声
この問題に対して、地元のシンガーソングライターNISHIOKAが自らの目で見た西成区の姿を音楽を通じて発信しています。彼の活動は、観光ガイドやニュースでは伝えきれない「この街で生きてきた一人」としての視点を提供しています。2025年にはシングル『ISHIKORO』がiTunes UK J-POPチャートで1位を記録しました。
NISHIOKAは、建設業における外国人労働者の実情と、彼らがどのようにこの地域で生き抜いているのかを鋭く掘り下げていきます。彼の視点からは、現場で働く人々の声が多くの人に届くことを切望しています。社会全体が抱える課題を解決するためには、我々が目を背けず、直視していく必要があるということです。
公式プロフィールや関連記事は
こちらから確認できます。また、NISHIOKAのブログでは『なぜ西成にベトナム人が増えているのか』について詳しく書かれていますのでぜひご一読ください。