メタンスリップ削減成功
2025-10-07 12:55:23

日本初挑戦!LNG燃料船のメタンスリップ削減率98%を達成

日本初挑戦!LNG燃料船のメタンスリップ削減率98%を達成



株式会社商船三井、カナデビア株式会社、およびヤンマーパワーソリューション株式会社は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する「次世代船舶の開発」プロジェクトにおいて、LNG燃料船からのメタンスリップ削減率98%を達成しました。この成果は、2030年に向けての温室効果ガス削減に大きく貢献することが期待されています。

プロジェクトの背景



本プロジェクトは、メタンスリップ技術を通じて、海運業界における環境負荷を軽減することを目的としており、2021年から2026年までの6年間をかけて行われています。具体的には、メタン酸化触媒とエンジンの改良を組み合わせることで、目標削減率70%を上回ることを目指しています。

2022年3月に陸上試験で93.8%の削減率を達成し、これに続く実船試験でも、実运航条件でも高い削減率をキープすることに成功しました。

具体的な取り組み



実船試験は2025年5月から開始され、日本とオーストラリア間の海域で行われています。この試験では、気象条件や運航の実際の環境を反映させ、エンジン負荷などさまざまな要因が影響を与えます。この中で、機関室の環境条件やエンジンの負荷率の変動を考慮しながらも、陸上試験よりも高い削減率を達成しています。

技術の詳細


メタンスリップとは、LNG燃料中のメタンが未燃で大気中に放出されることを指し、温室効果の観点から抑え込むことが求められています。これに対し、EGR(Exhaust Gas Recirculation)技術を活用し、排気ガスを再循環させることで未燃のメタンスリップやNOxの低減を実現しています。

今後の展望



今後は、2026年度末までに全体の性能評価や触媒の耐久性評価を行い、2027年度以降に社会実装を目指す方針です。この技術が実用化されることで、海運業界全体における温室効果ガスの排出削減が期待されます。

まとめ



商船三井、カナデビア、ヤンマーパワーソリューションが手掛けたこのプロジェクトは、海運業界だけでなく、環境保護の観点からも重要です。早期の技術確立と実用化により、持続可能な社会へ向けた新たな一歩が期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社商船三井
住所
東京都港区虎ノ門2-1-1 商船三井ビル
電話番号

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