麹菌から治療薬候補
2021-02-12 09:00:01

麹菌由来化合物が新型コロナウイルス治療薬候補に!特許出願の成果

近年、世界中で新型コロナウイルス(COVID-19)が猛威を振るっています。このウイルスに対する特効薬が急務とされる中、静岡県立大学薬学部の渡辺賢二教授が非常に重要な成果を上げました。教授は、麹菌由来の化合物を使い、ウイルス増殖に必要な酵素、すなわちメインプロテアーゼを強力に阻害する性質を発見しました。

この研究によって、共同で開発を進める製薬企業が現在求められており、今後の治療薬の実用化が期待されています。具体的には、in vitro(試験管内)実験において、この化合物がメインプロテアーゼの働きを著しく抑制することが確認されています。さらには、ドッキングシミュレーションを通じても、ターゲットとなる酵素にどのようにアプローチしているのかが予測されています。このメインプロテアーゼはヒトの体内には存在せず、新型コロナウイルスの増殖に重要な役割を果たしています。そのため、この化合物は人体への副作用のリスクが非常に小さいと考えられています。

渡辺教授は、麹菌由来の化合物が新型コロナウイルスに対して強い抗ウイルス活性を持っているため、短期間で上市することができると信じています。現在、教授は作用機序を解明した後、実験用のモデルマウスに対してもこの化合物を投与する実験を行う予定です。この開発が加速することで、COVID-19の収束に貢献できると期待されています。

株式会社アデノプリベントは、2019年に設立された企業で、研究開発の重要な役割を担っています。この企業は、リスク検査や疾病メカニズムの研究のほか、治療法の開発も行っています。現在、同社は麹菌由来化合物の実用化に向けてさらなる製薬企業との連携を模索している状況です。

この研究の成果は、抗ウイルス剤に対する新たな希望を提供するものであり、多くの人々の健康を守るための重要な一歩といえるでしょう。COVID-19がもたらす影響を少しでも和らげるために、早期の実用化が望まれます。

会社情報

会社名
株式会社アデノプリベント
住所
愛知県名古屋市千種区千種2-22-8
電話番号

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