ダイキン工業、最先端AIでサービス向上を実現
ダイキン工業は、トゥモロー・ネットが提供するAI自動化システム「CAT.AI CX-Bot」を導入しました。このシステムは、エアコンの修理受付やトラブル時の問い合わせ対応に活用され、顧客サービスの向上を目指しています。2023年6月より運用が開始され、驚異のAI対応完了率96%を達成しました。
導入の背景
ダイキン工業は、売上高が世界No.1の空調機器メーカーです。毎年、年間180万件以上のコールセンターへの問い合わせが寄せられ、その多くが夏のシーズンに集中します。特に、6月から8月にかけて急増するエアコンの故障や修理の問い合わせにより、限られた人材だけでは対応が難しい状況となっていました。そこで、AIを活用したシステムを検討することに至りました。
CX-Bot導入の決め手
CX-Botの最大の特徴は、チャットボットとボイスボットを一つのプラットフォーム上で同時に利用できる点です。これにより、利用者が表現に困る状況でも、テキストチャット内で簡単に情報を提供できる構造が構築されています。また、AIが人間のように速く、自然に会話できる点も高く評価されています。
高齢者にも配慮した設計
多くの高齢者が利用することを考慮し、CX-Botのシナリオ設計は特に重要視されています。情報を一度に多く聴取せず、1回の発話で1つの情報のみを聴取する設計となっており、初めてボイスボットを使用する方でも違和感なく利用できるような工夫がされています。
数値で見る効果
実際の運用において、ボイスボットは今夏に約3万件の問い合わせに対応し、コンタクトセンターの応答率を3%向上させることに成功しました。ダイキンのサービス本部の久保田真一氏は、AI導入による利便性向上と業務効率化が実現されたことを強調しています。
顧客からの高評価
実際にボイスボットを使用した顧客からは、「早く対応してもらえた」「とても親切な受け答えだった」といった高評価が多く寄せられています。
今後の展望
今後、ダイキン工業はCX-Botの機能をさらに拡大し、顧客体験の向上を目指しています。また、トゥモロー・ネットの澁谷毅氏も、CXデザインとAIの活用により、企業が直面する課題に対してさらなる改善を行う意向を示しています。
CAT.AIについて
トゥモロー・ネットが開発した「CAT.AI」は、人とAIのコミュニケーションを円滑にするためのプラットフォームです。この中には、ボイスボットとチャットボットが統合されており、様々な業種で利用されています。
まとめ
ダイキン工業とトゥモロー・ネットの連携によるAI導入は、顧客サービスの革新をもたらし、業務の効率化や顧客満足度の向上につながっています。今後のさらなる展開にも注目です。