調査の背景
株式会社マイナビと一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)が共同で実施した「運動部学生の就職に関する意識調査」は、運動部に所属する学生がどのように就職活動やインターンシップに対して考えているのかを明らかにすることを目的としています。近年、学生の就職環境は厳しくなりつつある一方で、運動部に所属する学生たちがどのようにキャリア形成に取り組んでいるのかは興味深いテーマです。
調査の結果
1.
運動部の活動とキャリア意識
調査の結果、運動部学生は在学中に「なりたい職業に関する勉強」(41.0%)や「インターンシップ・仕事体験」(39.1%)を経験したいという意志が強いことが示されました。このデータは、運動部活動の合間を縫ってでもキャリア形成に積極的に取り組もうとする姿勢があることを表しています。
2.
インターンシップへの参加意欲
参加意欲も高く、全体の65.5%が「参加したい」と回答しています。さらに、その目的として「視野を広げるため」という理由が半数を超え、次いで「どの業界を志望するか明確にするため」「どの職種を志望するか明確にするため」と続いています。これは、運動部学生が将来のキャリアに対して非常に真剣に考えていることを示しています。
3.
参加しやすい時期
冬休みを含む春の期間が最もインターンシップ参加しやすい時期であるという結果も浮かび上がりました。「2月」や「3月」に参加したいと考える学生が多く、特に体育学生にとっては、春休みが活動を行う貴重な期間であることが理解できます。
4.
不安要素
一方で、調査からは参加に対する不安も浮き彫りになりました。「自分の目的に合ったインターンシップ・仕事体験を探せるか」という点が約50.7%と、参加以前の不安が大きいことが判明しました。この点は、将来に向けたキャリア選択を行う上での大きなハードルとなっているようです。
大学スポーツ協会(UNIVAS)について
一方、UNIVASは2019年に設立された大学スポーツ界全体の振興を目的とした団体で、文武両道の推進や、安全安心な競技環境の整備に力を入れています。学生のキャリア形成を支援することもその活動の一環であり、今後も運動部学生の就職支援に貢献していくことでしょう。
まとめ
これらの調査結果は、運動部学生がキャリア形成に対する意識が高まっていることを示しています。企業側もこの声を受け止め、学生のニーズに応じたインターンシッププログラムの開発が求められています。これからの運動部学生が、自らの将来に自信を持てるよう、さらなるサポートが必要です。