アンジェイ・ワイダ特集上映のご案内
国立映画アーカイブが12月10日から「映画監督 アンジェイ・ワイダ」特集上映を開始します。ポーランド映画の巨匠であるアンジェイ・ワイダの作品を、彼の初期から後期の作品14本を厳選して上映します。ワイダはポーランドの映画界に新風を吹き込み、その作品は世界中で高く評価されています。彼の映画には、社会主義体制に抗う姿勢やポーランドの歴史、文学との強い結びつきが見られ、観客に深い印象を与えます。
この特集上映では、1954年のデビュー作『世代』から、1994年の『ナスターシャ』まで幅広い時代の作品を鑑賞できます。
特徴と見どころ
上映作品にはワイダの初期カラー映画『ロトナ』(1959)や、名優ジョン・ギールグッド主演の『ザ・コンダクター』(1980)などが含まれており、日本では長年上映されることのなかった貴重な作品です。また、『白樺の林』(1970)と『ヴィルコの娘たち』(1979)は、日本におけるワイダの知名度向上に寄与した作品で、当時のプリントでの上映も予定されています。
『灰とダイヤモンド』(1958)の上映後には、ポーランドの映画史家ラファウ・シスカ氏による講演会が行われます。シスカ氏は本特集の展覧会のキュレーターも務めており、ワイダの作品世界へ理解を深める貴重な機会です。
ワイダと日本の関係が色濃く表れている『ナスターシャ』(1994)も上映されます。本作は日本での成功を収めた作品で、坂東玉三郎が主演を務め、ワイダ自身が演出した舞台劇を原作としています。ワイダの日本との深い関係を感じることができる特別な作品です。
上映作品リスト
上映される14作品は以下の通りです:
1. 世代(1954)
2. 地下水道(1957)
3. 灰とダイヤモンド(1958)
4. ロトナ(1959)
5. 夜の終りに(1960)
6. サムソン(1961)
7. すべて売り物(1968)
8. 白樺の林(1970)
9. 大理石の男(1977)
10. ヴィルコの娘たち(1979)
11. ザ・コンダクター(1980)
12. 鉄の男(1981)
13. コルチャック先生(1990)
14. ナスターシャ(1994)
35㎜プリントでの上映がある作品には★のマークがあります。
開催概要
- - 企画名:映画監督 アンジェイ・ワイダ
- - 会期:2024年12月10日(火)から12月26日(木)まで(※月曜休館)
- - 会場:国立映画アーカイブ長瀬記念ホール OZU 2階]
- - 主催:国立映画アーカイブ、アダム・ミツキェヴィチ・インスティテュート
- - 協力:日本美術技術博物館Manggha、マーメイドフィルム、ポーランド広報文化センター
- - 詳細情報:[国立映画アーカイブの公式ホームページ
- - お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
この特集上映は、アンジェイ・ワイダの豊かで深い作品世界を堪能できる貴重な機会です。映画ファンは是非、お見逃しなく!