日本の音楽ユニットHALCALIが、その楽曲『おつかれSUMMER』で海外での大ヒットを記録している。新たな音楽トレンドに乗り、Spotifyでの再生回数が一日あたり2,000回から驚異の150,000回に迫っているというから驚きだ。過去に収録されたこの楽曲は、非常に独創的な作風で2003年にCDデビューを果たしたHALCALIが再び世界的な注目を集めているのだ。
HALCALIは、HALCAとYUCALIの二人から成るユニットで、幼少期にダンススクールで知り合った友人同士。彼女たちは、2002年の女性ラッパーオーディションでの成功をきっかけに、急速にメジャーシーンへと進出した。彼女たちの音楽は、RIP SLYMEのメンバーによるプロデュースのもと、様々なCMソングやヒット曲に繋がってきた。
『おつかれSUMMER』はその名の通り、夏にぴったりの爽やかな楽曲で、アルバム『ハルカリベーコン』に収録されている。この楽曲が再び注目されている背景には、海外のTikTokユーザーからの支持が大きい。具体的には、楽曲を用いたTikTok投稿は38,000件を超え、SNS上での広がりが顕著である。この現象に関して音楽マーケッターの松島功氏は、1990年代から2000年代初頭のJ-POPが再発掘される流れが見られると述べており、時代を超えた音楽の魅力が再認識されていることを指摘している。
制作に関わったFantastic Plastic Machineの田中知之氏は、楽曲がバイラルに成長する様子を奇妙な気持ちで見ていると語る。彼が提供したトラックとラップのフロウが、過去のものと結びつき、現在の音楽トレンドとして受け入れられ、特に海外でのUGC(ユーザー生成コンテンツ)として広まる様子は、音楽の進化を強く感じさせる。
アメリカやイギリス、東南アジアでの人気を背景に、今後もHALCALIの作品がどのように変化し、広がっていくのか注目が集まる。彼女たちの楽曲が今年のサマーアンセムに選ばれる可能性も十分あるだろう。実際に、5月10日に彼女たちの過去のミュージックビデオがYouTubeでプレミア公開される予定で、これによりさらに多くのリスナーを獲得することが期待されている。HALCALIの音楽がもたらす新たな流行とともに、今後の動向から目が離せなくなった。
一つの楽曲が異国の地で再び脚光を浴びることは、音楽の持つパワーを証明する事例だ。HALCALIの『おつかれSUMMER』が引き起こす新たな動きは、今後の日本の音楽シーンにも大きな影響を与えるかもしれない。私たちもその行く末を、楽しみに見守っていきたい。