国際女性デーに生理痛を学ぶ特別企画が海陽学園で開催

国際女性デー特別企画：海陽学園での生理セミナー

2025年2月27日、愛知県蒲郡市にある海陽学園で、国際女性デーにちなんだ特別な生理セミナーが開催されました。主催は株式会社Be-A Japanが展開する「GBA（ジービーエー）」によるもので、これは男子中学生を対象とした初の生理痛疑似体験を取り入れたプログラムです。生徒たちは、性教育の一環として生理を学ぶ貴重な機会を得ました。

セミナーの意義

海陽学園は次世代のリーダーを育成する全寮制の男子校であり、生徒には多様な価値観や社会課題に触れる機会が多く提供されています。このセミナーは、生徒たちが将来生活の様々な場面で理解や配慮を持つことができるようにとの由来から実施されました。Be-A Japanのビジョンと海陽学園の教育方針が一致したことが、この特別企画を生んだ背景です。これまでにGBAは、1,000以上の男女を対象に生理セミナーを行ってきており、特に男子生徒に向けたプログラムは新しい試みとなります。これにより、生徒たちが知識を得るだけでなく、共感と思いやりの意識を育むことが期待されています。

生理痛体験の実施

今回のセミナーでは、株式会社リンケージの協力により、筋電気刺激（EMS）を使った生理痛の疑似体験装置「ピリオノイド」が導入されました。中学1年生と2年生の男子生徒は、保護者の同意のもとで体験に参加。体験者は生理痛を疑似的に感じるために、腹部に電極パッドを装着し、その感覚について様々な報告がありました。「お腹が掴まれる感覚がした」「100回連続で腹筋した後の痛みに似ている」など、具体的な表現で痛みを共有しました。この体験を通じて、生理痛の苦しさがより身近に感じられるようになったのです。

生徒たちの反応

生理痛の体験を通じて、生徒たちは普段忘れがちな生理の多様な症状について知識が深まり、特に女子生徒が感じる困難に対して理解が増しました。「この痛みで勉強するのは無理だ」との感想もあり、生理に対する理解が一段と進む結果となったのです。

ディスカッションを通じた学び

セミナーは、代表の髙橋くみ氏がリアルな生理体験を語り、基礎的な知識を教えた後にワークショップ、体験、ディスカッションが行われました。生徒たちによるディスカッションでは、さまざまなテーマについて意見交換が行われました。中でも「受験当日に生理痛がある女子生徒への配慮は何か？」という問いかけは、実際の学校現場での解決策を模索し、深く考えさせられるものでした。

このように、知識を深めるだけでなく、行動につながるディスカッションを通して、未来の社会で必要となる右手を科学的に考える力を育むことができたのです。各生徒は、この経験を通して互いを思いやることができる社会の実現に向けての意識が高まったことでしょう。

海陽学園における生理セミナーの今後

この取り組みを通じて、生徒たちは生理に対する正しい理解を深めた結果、将来的に職場や家庭でのジェンダーギャップの解消に寄与できる人材へと成長することが期待されています。Be-A Japanが目指す「生理だから諦めない」社会の実現に大きく貢献することを願って、今後も生理セミナーの開催が続けられることを期待しています。

最後に、参加した生徒たちからは「生理にも多くの症状があることを学んだ」「生理休暇の必要性を痛感した」といった貴重な声が寄せられ、この経験が彼らの価値観を変える一助となりました。海陽学園として、この取り組みは非常に意義深いものであり、今後も他の教育機関における参考となることでしょう。