パーパス・ディープニングが切り開く新たな経営のカタチ
東京都港区に本社を置くThe Breakthrough Company GOは、2025年7月から企業向けに新たな経営フレームワーク『パーパス・ディープニング』の提供を開始しました。このフレームワークは、クリエイティブディレクターの松田健氏によって開発され、早稲田大学大学院の入山章栄教授の指導のもと、成長を促進するための体験的な理論が形成されています。
パーパス・ディープニングの目的と背景
GOは2017年に設立され、『社会の変化と挑戦にコミットする』ことをミッションに、さまざまな顧客にブランディングやマーケティング支援を提供しています。この企業は、クリエイティブな力を用いて事業課題を解決するパートナーとして位置づけられています。
経済が不安定な中、企業はこれまでのやり方を見直す必要性が高まっています。特に、大企業にはパーパスを中心に「目指す姿」「顧客価値」「組織文化」を再定義することが求められています。しかし、日本の企業でパーパス経営を実現しているところはほとんどありません。そこで、パーパス・ディープニングが企業の課題解決に寄与することになります。
フレームワークの概要
パーパス・ディープニングは、野中郁次郎氏のSECIモデルを基に、相互作用儀礼連鎖理論やマインドフルネス理論などを統合したものです。さらに、12名の専門家のインタビューを通じて理論と実務の知見が融合されました。
このフレームワークは、「教義化フェーズ」と「信仰化フェーズ」の2つの段階を経て、組織のパーパスを日常的な熱狂へと昇華させます。具体的には、ヒアリングを通じてメンバーの声を反映し、パーパスを設定した後に、コンテンツの制作と体験を通じた浸透を図ります。
期待される効果
このフレームワークの導入によって、企業には多くの利点があります。まず、社員のエンゲージメントを向上させ、自走力を高め、離職率の低下を実現します。また、パーパスに共感する優秀な人材を引きつける採用力の強化も期待されます。さらに、イノベーションが生まれやすい文化を構築し、投資家とのコミュニケーションもスムーズになります。
導入事例
すでにPLAZAやMIZUKARAなど複数の企業がこのフレームワークを導入し、成功を収めています。PLAZAでは新スローガン「HEARTS UP!」を通じて社内全体に活気をもたらし、MIZUKARAでは社会に受け入れられるブランドづくりを実現しました。テックマジックでは、理念と強みを明確化し、企業成長の推進力を強化しました。
今後の展望
GOは今後、ブランディング・PRにこのフレームワークを組み込むことで、統合的な支援を提供していく考えです。また、『パーパス・ディープニング』に関する書籍の出版も計画し、フレームワークの普及を目指します。松田氏は、クリエイティブを通じて企業が人々を惹きつけ、文化を形成する重要な役割を果たすことを強調しています。
結局のところ、パーパス・ディープニングは企業にとっての新たな指針となり得るものであり、その先進的なアプローチは変革の必要性が高まる今の日本において、注目を浴びています。GOは、パーパスを核に実践的な経営を支援し、企業が持続可能な成長を遂げるための道を切り開いていくことでしょう。