大阪・関西万博2025で始動したラテンアメリカの持続可能な未来への取り組み

2025年に開催される大阪・関西万博では、ラテンアメリカ・カリブ海地域の持続可能な未来に向けた取り組みが強調され、多くの注目を集めています。24カ国が参加する開発銀行CAF（ラテンアメリカ開発銀行）は、同地域の生物多様性や文化的な豊かさを背景に、持続可能な開発に向けた解決策を模索しています。今回の万博でのプログラムは、「ラテンアメリカとカリブ海―解決策の地域」というテーマのもとで展開され、各国の潜在力を広く紹介しました。

CAFは、認識されづらいものの地域の60％以上の生物多様性を支える土地を有しており、その環境資源は貴重です。しかし、今のところ急成長を遂げるイノベーション基盤を持っている一方で、多くの課題も抱えています。このような環境のもと、CAFは持続可能な未来社会をデザインするための提案やイニシアティブを発信しました。

万博では、スペイン館やNTT館など複数のパビリオンと連携し、様々なテーマのイベントが行われました。スペイン館では「スペインとラテンアメリカ＆カリブ：持続可能な未来のためのパートナー」というセッションが行われ、生物多様性の保護や革新的な資金調達に関する議論が交わされました。

その中でも重要な出来事として、CAFとNTTデータ間のMOU署名式があり、この合意を通じてデジタルトランスフォーメーションやAI、気候資金のためのデジタルプラットフォームの開発を目指して、新たな共同イニシアティブが進められます。

また、トークショーや特別なプレゼンテーションも行われ、多様な視点から地域の未来について考える機会が提供されました。特に、各国間の連携や文脈に基づく創造的な解決策が強調され、参加者には新たな視点が魅力的に提示されました。

ブラジル館では「アマゾニア：生きた遺産、共有された未来のための保全」に関する映像展示が行われ、またコロンビア館では「地域コーヒーと持続可能性」に焦点を当てたトークショーがトライアルで試飲を交えながら行われ、これらの展示やセッションは聴衆に深い感動を与えました。

このような取り組みが行われる背景には、CAFのグローバルパートナーシップ担当ディレクター、ワゴー・ロハス・ヒロシ氏の言葉があります。「グリーンバンクとしてのCAFは、気候変動防止やエネルギー転換に関する重要課題に具体的に取り組んでいます。大阪・関西万博を通じて得られる経験を元に、新たな協力の形を築いていくことが目標です」という理念は、持続可能な開発の重要性を強く示しています。

ラテンアメリカ開発銀行CAFは、地域の金融機関や民間銀行と提携し、持続可能な開発を目的とした融資や技術支援を行っており、公共・民間両部門の連携は地域の発展にとって必要不可欠です。彼らの取り組みは、生活の質を高めるための重要なものとして、今後も期待されています。

詳しい情報はCAFの公式サイト（www.caf.com）で確認できます。