ナプキン備品化プロジェクト「職場のロリエ」
花王株式会社の生理用品ブランド「ロリエ」が展開している「職場のロリエ」プロジェクトが、2025年新聞広告賞の広告主部門優秀賞を受賞しました。この賞は、日本新聞協会によって主催され、優れた企画力や表現力、影響力を持った新聞広告に与えられるもので、今年で45回目を迎えます。特に「職場のロリエ」は、ナプキンの備品化を推進する日本初の取り組みとして注目を集めています。
「職場のロリエ」は、職場にナプキンをトイレットペーパーのように備え付け、急な生理に対応できる環境を整えることを目的としたプロジェクトです。2022年にスタートし、働く人々が生理のことを心配せずに安心して仕事に集中できる職場作りを目指しています。このプロジェクトを通じて、企業における生理用品の導入を促進し、理解を深めることで、より良い働き方を実現することが期待されています。
このプロジェクトの特徴は、花王が専用のBOXを無償で提供し、企業がナプキンを福利厚生として取り入れる仕組みです。これにより、企業は社員が安心して働ける環境を作り出せると同時に、働く人々の理解を深めることにもつながります。また、「学校のロリエ」として教育機関や自治体への普及も進めており、若い世代の健全な成長をサポートする取り組みも行われています。
「職場のロリエ」は、オフィスだけに限らず、工場や建設現場など多岐にわたって導入が進んでいます。2025年8月時点で470社がこのプロジェクトを導入しており、その数は今後も増加する見込みです。生理に関する様々な問題を解決し、快適な職場環境を作り出すための活動は、今後も続けられていくでしょう。
「職場のロリエ」に関する詳細や導入企業の情報については、公式ウェブサイトで紹介されています。
新聞広告賞の意義
「新聞広告賞」は、1981年に創設され、新聞広告の新しい可能性を開拓した活動を顕彰するための賞です。新聞という媒体の特性を活かし、国民の生活と密接に関連する内容を伝えることが目的とされているため、受賞した広告活動は多くの人々に影響を与える可能性があります。今回の受賞も、普段語られにくい生理に関する話題を、自然に受け入れられる形で伝えようとする意図が込められています。
広告制作担当者の松田実久氏は、普段は語られない生理のことをどう自然に取り入れられるかを考え、幅広い読者層を意識したクリエイティブに挑戦したことを強調しています。調査で得たリアルな声を反映し、性別や年齢に関わらず共感を呼び覚ますような広告制作を心がけており、これが賞の受賞に結びついた一因とも言えそうです。
これからも「職場のロリエ」は、一層多くの企業に取り入れられ、生理に関する理解と対応が進むことが期待されています。