画像真正性実証
2024-12-16 10:38:31

TOPPANデジタルがメタバースでの画像真正性を証明する実証を開始

TOPPANデジタル、デジタルコンテンツの真正性検証を実施



TOPPANデジタルが、メタバースにおけるアバター管理基盤「AVATECT®」を活用して、デジタルコンテンツの真正性を証明するための実証実験を行うことを発表しました。この実証は、特に近年の偽情報問題に対抗するために重要な一歩となります。

1. 実証の背景


現代のデジタル社会において、AI技術の発展や画像編集ツールの利用が広がる中、偽情報やフェイクニュースの蔓延が深刻な問題となっています。特に政治分野では、発信される情報の信頼性確保が求められています。誤った情報が市民に影響を及ぼす可能性があり、安全保障の観点からも重要視されています。2024年のミュンヘン安全保障会議では、「選挙におけるAIの不正利用に対抗する技術協定」が発表され、世界中で情報真正性を保証する対策が模索されています。

2. AVATECT®の活用


TOPPANデジタルが提供する「AVATECT®」は、2022年から展開されているアバターに対して電子透かしやNFTを付与するサービスです。これにより、画像データにも同様に電子透かしやC2PA規格に基づく来歴情報を埋め込み、情報の出所や改ざんの有無を確認可能な仕組みを実現します。今回の実証では、平将明衆議院議員の公式サイトに掲載される画像に、この機能を利用する予定です。

3. 実証の内容


実証実験は2024年10月11日から2024年12月27日まで行われ、以下のような内容で進行します。

1. 技術的評価:本物と偽情報を見分ける技術の実現可能性を確保するために、画像に埋め込まれた電子透かしや来歴情報の性能を検討します。
2. 二次利用検証:埋め込まれた情報がSNSや他のウェブサイトでどの程度保持されるかを調査し、偽情報対策にどのように寄与するかを検証します。

4. 検証結果の概要


現時点までの結果として、電子透かしとC2PA規格に基づく来歴情報が、アップロード後も保持され、情報の真正性確認が可能であることが確認されています。ただし、一部の画像加工方法では検出精度が影響を受けることがわかり、さらなる改善が必要です。

また、SNSにおける画像圧縮が、提供された電子透かしや来歴情報を損なうことがあるため、SNSごとに適切な対策が求められることも明らかになりました。今後も二次利用される画像の収集を続け、真正性情報の精度向上に努めていく所存です。

5. 今後の展開


本実証を通じて、画像に埋め込まれた電子透かしと来歴情報がインターネット上の情報源や改ざんの有無を確認する有効な手段であることが確認されました。しかし、特定の加工やSNS利用が情報に影響を及ぼす課題も浮上しています。TOPPANデジタルは、2025年度内に効果的な「AVATECT®」を更に改良し、著名人のコンテンツ保護サービスを展開する考えです。それにより、正確な情報が確保される社会の実現を目指しています。

6. 結論


デジタルコンテンツの信憑性を高める取り組みは、今後ますます重要になっていくでしょう。TOPPANデジタルの「AVATECT®」は、これらの課題に立ち向かうための重要な技術として期待されており、今後の動向に注目です。


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会社情報

会社名
TOPPANホールディングス株式会社
住所
東京都文京区水道1-3-3
電話番号

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