AI活用で実現した業務改善の成功事例
株式会社THA(東京都)が、住宅・不動産事業を手掛けるアイニコグループ様と連携し、1年間にわたるAI活用推進プロジェクトを展開しました。このプロジェクトの結果、アイニコグループは年間1,368時間もの業務改善を達成しました。この数字は従来の前年比1.5倍とのこと。
プロジェクトの背景
中小企業においてAIの導入は、様々な課題に直面しています。具体的には「何から手を付ければよいのか分からない」「専門的な人材がいない」や「研修が短期的で、技術が定着しない」といった悩みがあることが一般的です。THAは、これらの課題に訴えかけるような支援を行いました。週に1回の実務サポートを通じて、組織全体にAIの活用を浸透させることを目指しました。
プロジェクトの概要と成果
このプロジェクトは2024年10月から2025年9月までの1年間で行われ、アイニコグループの全8事業部を対象に展開されました。各部門では、独自のAI活用施策を実施し、年間1,368時間の業務時間を削減する成果を上げました。具体的な成果は以下のようになります。
定量的な成果
- - 年間改善時間:1,368時間
- - 各事業部で独自のAI活用施策を実装
定性的な成果
- - 自走力の獲得:外部依存から、内製へ移行
- - 技術知識の浸透:以前は2名だった技術者が全社で標準化
- - 横展開の設計力の向上:汎用性を意識した考え方が定着
具体的な事例の紹介
各事業部は、自らの業務プロセスにAIを活用し、業務の効率化と改善を図りました。ここでは一部をご紹介します。
不動産部門
不動産部門では、業務プロセスの標準化と自動化に取り組みました。主な施策には、資金計画書の自動作成システムや、ChatGPTを活用した顧客案内文の生成があり、これにより月間375分の業務時間を削減しました。
介護事業部
介護部門は独自のAI相談システムを開発。高齢者向けのAI生活相談員を設定し、24時間体制で相談を受け付け、月間912分の業務時間を削減することに成功しました。
リフォーム部門
営業支援におけるAIの実装も進められ、新人営業向けのリアルタイム質問支援システムが導入されました。これにより、商談の質向上が図られ、年間122分の業務時間を削減しました。
成功の要因
このプロジェクトを成功に導いた要因は大きく3つです。
1.
経営層のコミットメント: 経営陣からの明確な意思決定が、全社員の理解を深めました。
2.
実務担当者の主体性: 実際の業務課題を基に、自ら手を動かして解決策を見出しました。
3.
学び合う文化: 成功や失敗を全社で共有する文化が醸成され、協力して課題に取り組む意識が生まれました。
アイニコグループの声
このプロジェクトに参加したアイニコグループの中村様は、「THAの特に良かった点は、答えを教えるのではなく考え方を教えてくれたこと」と述べています。また、代表の田尻社長は「この1年で得た最大の成果は、社員たちの自信」と語り、文化の変革が組織に与えた影響の大きさを強調しています。
今後の展望
THAは、今回の成功を踏まえ、今後は業界特化型のAI活用モデルの構築やAIリーダーズクラブの拡大を計画しています。より多くの中小企業がAIを活用できるよう、引き続き支援を続けていく方針です。
このように、THAの導入したAI活用は、多くの中小企業においても実現可能な成功事例として、今後の参考となることでしょう。