高機能セルロースマイクロファイバーが花王製品に
旭化成株式会社は、独自の技術を活用して高機能セルロースマイクロファイバーを新たに開発しました。この新素材は、2026年9月に発売予定の花王株式会社のスキンケア製品『エスト ジェノリュクス クリーム』に採用されることが決まっています。
開発の背景
旭化成は90年以上にわたる再生セルロース繊維「ベンベルグ®」の製造を通して培った技術を基に、セルロースの新たな用途展開を進めてきました。一方で、花王は極細繊維を使ったスキンケアの提案を行っており、化粧品製剤に配合可能な新たな繊維素材を検討していました。こうした背景とニーズを踏まえ、旭化成はセルロースの紡糸技術を駆使し、花王との共同評価を経て、平均繊維径1μmという細く均一な繊維からなる高機能セルロースマイクロファイバーの開発に成功しました。
本素材の特長
この新素材にはいくつかの特長があります。
1. ネットワーク状の膜形成
本素材を含む液体を肌に塗布すると、均一な繊維がネットワーク状の膜を形成します。この膜は、肌に対して皮膜を形成し、さらにその隙間には配合成分を保持することができるため、スキンケアにおいて高い効果が期待されます。
2. 優れた分散性
高機能セルロースマイクロファイバーは分散性に優れており、水以外の液体にもなじみやすい特徴があります。これにより、化粧品やコーティング材料に加えた際に、配合成分が分離したり凝集したりすることを防ぎやすくなります。
3. 迅速な海洋生分解性
昨今、マイクロプラスチックの環境負荷が問題視されている中、本素材はマイクロプラスチックに該当しないため、さまざまな分野での利用が期待できます。また、特定の条件下では迅速な海洋生分解性が示されることも確認されています。
4. 植物由来の原料
本素材の原料はコットンリンターであり、これは「ベンベルグ®」でも使用されています。化粧品やフェイスマスク、肌着など、肌に接触する用途に適した素材です。このセルロースマイクロファイバーは、界面活性剤や防腐剤などの添加物を含まない形で粉末として提供できます。
このような特長が認められ、セルロースマイクロファイバーは花王の新製品「エスト ジェノリュクス クリーム」に使用されることが決定しました。
期待される影響
旭化成のベンベルグ事業部長である大田幹夫氏は、「本素材は、長年の歴史を持つ再生セルロース繊維『ベンベルグ®』や連続長繊維不織布『ベンリーゼ®』の技術を応用した新しい高機能素材である」とコメントし、今後もさまざまな分野で顧客に新しい価値を提供し、世界中の人々の暮らしに貢献していけることを期待しています。
旭化成は今後も、このセルロース素材の新たな可能性を追求し、さまざまな産業における価値創出を目指しています。
詳しくは旭化成の公式ウェブサイトをご覧ください。
旭化成公式情報