新たな放熱塗料『ラジエックス』の魅力
近年、電子機器の高性能化や小型化が進む中、放熱対策の重要性がますます増しています。帝人フロンティア株式会社が新たに開発した『ラジエックス』は、電子機器や家電、産業機器、自動車部品などに対応できる放熱塗料であり、その特性は注目されています。
開発の背景
電子機器内部で発生する熱は、機器の寿命を短くしたり、性能を劣化させる原因となります。特に、半導体の小型化に伴い、熱対策はこれまで以上に重要な課題とされています。従来は、サーマルインターフェイスマテリアル(TIM)やヒートシンクを用いて熱管理が行われていましたが、限られたスペースでの対応には限界があります。
そこで、帝人フロンティアは新しいソリューションとして、塗布するだけで放熱性を向上させる放熱塗料に着手。その結果、『ラジエックス』が誕生しました。この塗料は、特殊なグラフェンを含む高熱伝導フィラーと高耐熱樹脂を使用することで、高い放熱性と耐久性を兼ね備えています。
『ラジエックス』の特長
高い放熱性能
『ラジエックス』の最大の特長は、その優れた放熱性能です。グラフェン粒子を含むフィラーが均一に分散され、高い熱伝導性を実現しています。また、さまざまな形状のフィラーを使用することで、塗膜表面に微細構造を生み出し、熱放射を促進しています。
高い密着性と耐久性
実験データによると、この放熱塗料は−40℃から200℃の幅広い温度環境でも剥離することなく、その性能を発揮します。非シリコーン系の高耐熱樹脂を使用しているため、湿度の高い環境下でも安心して使用できます。塗膜形成も容易で、複雑な部品形状にフィットし、安定した性能を確保できます。
熱対策の合理化
高い放熱性により、回路パターンや電子部品のシンプル化、小型化が実現可能です。これにより設計や製造プロセスが合理化され、最終的には消費電力の削減にもつながります。これまでの放熱対策に比べ、効率的な熱管理が期待されます。
今後の展開
帝人フロンティアは、2026年度中に『ラジエックス』を主に金属製の電子機器向けに販売開始する予定です。さらに、樹脂部品にも適用可能な製品の開発を進めており、売上目標も2028年度に1億円、2030年度には10億円を掲げています。放熱性能が求められる製品分野での普及が期待される中、今後の展開にも注目です。
最後に
『ラジエックス』の登場は、電子機器の性能向上と寿命延長に大きく貢献するものと考えられます。新技術がもたらす未来に期待し、この画期的な塗料をぜひ注目してみてください。