第7回「夏井いつきのおウチde俳句大賞」受賞作品の魅力と感動の瞬間

第7回「夏井いつきのおウチde俳句大賞」受賞作品発表

2025年5月31日、東京の美しい日比谷松本楼で待望の「おウチde俳句大賞」の贈呈式が行われました。本イベントは、バラエティ番組『プレバト!!』でおなじみの俳人・夏井いつき氏が選者を務め、全国から寄せられた約15,000句の中から優れた作品が選出されました。

俳句の新たな表現の場

「おウチde俳句大賞」は、家庭のさまざまな場所をテーマに、生活に密着した俳句の魅力を広める目的で設立されました。リビング、台所、寝室、玄関、風呂、トイレといった身近な場面が素材となり、俳句の持つ普遍性を再確認する機会を提供しています。2018年の設立以来、屋内での創作活動を促進し、特に外出が難しい方々にも俳句を楽しむ機会を提供することが意図されています。

本年は新たに高齢者向け住宅の運営を手がける株式会社長谷工シニアウェルデザインからの特別協賛を受け、「毎日凸凹部門」も新設されました。この部門では、シニア世代の日常のさまざまな起伏を俳句で表現しました。

開会の挨拶とその背景

夏井氏は開会の際に、初回の授賞式からの思い出を語りました。「初めてこの場所を訪れたとき、ネモフィラが美しく咲いていて、こんな素敵な環境で表彰式ができることが嬉しかった」と述べ、参加者にその思いを共有しました。毎年異なる季語との出会いを楽しみながら、「おウチde俳句くらぶ」を続け、美しい俳句を創作し続ける決意を表明しました。

受賞作品の発表

贈呈式では、夏井氏によって選ばれた各部門の優秀賞と大賞が発表されました。特に「毎日凸凹部門」では多様な生活の情景を捉えた作品が多く、出席者たちはその深い味わいを共感しました。見事に大賞を受賞したのは、リビング部門の家守らびすけさんによる「母割りし窓を片付け終え、時雨」です。この作品は、家庭内の複雑な感情を映し出し、聴衆から感動の声が上がりました。

受賞者の紹介と受賞作品

以下は、各部門の最優秀賞及び特別賞の一部を紹介します。

- 大賞 (賞金20万円・記念盾)

- リビング部門: 〈母割りし窓を片付け終え、時雨〉
家守らびすけ

- 部門別最優秀賞 (賞金5万円・記念盾)

- 台所部門: 〈素麺ずばばお気持ちっていくらだろ〉
ざぼん子
- 寝室部門: 〈長き夜の眼玉の奥に脳がある〉
加里かり子
- 玄関部門: 〈表札よりでかいセコムのシール師走〉
水越千里
- 風呂部門: 〈ごきぶりと全裸で向かひ合つてゐる〉
嶋村らぴ
- トイレ部門: 〈ウォシュレットぽぽぽぽ終戦記念の日〉
水豚庵

- 毎日凸凹部門特別賞 (賞金1万円・記念盾)

- 例えば、〈待つ夫に今日の落葉を拾いたり〉
知代子

受賞者はそれぞれの作品への思いを語り、参加者たちは共感と感動をもって作品を鑑賞しました。

まとめ

「おウチde俳句大賞」は、家庭の中に潜む多様な感情を詠みあげることで、俳句の楽しさを再認識させてくれるイベントです。今年も多くの優れた作品が誕生し、参加者たちはその魅力に触れることができました。今後もこの活動を通じて、さらに多くの人々が俳句に親しむことを願っています。

受賞作品の詳細や授賞式の様子は、公式サイトやYouTubeでアーカイブ視聴が可能です。お見逃しなく！