アライドアーキテクツとキューサイ、マーケティングシステムの共同開発
アライドアーキテクツ株式会社(以下、アライドアーキテクツ)は、福岡県に本社を置くキューサイ株式会社(以下、キューサイ)と協力して、データい基づくマーケティングプラットフォームを開発しました。このプロジェクトは、キューサイの健康食品事業における経営戦略を変革することを目的としています。
プロジェクトの背景と目的
キューサイは、1965年に設立されて以来、「まず~い、もう一杯!」というキャッチフレーズで知られる青汁を軸に様々な健康食品を展開してきました。創業60周年を迎えた今、同社はウェルエイジングカンパニーとして新しい成長モデルの確立を求めています。
その中で、以下の三つの主要な課題が浮上しました。
1.
VOCデータの活用不足
- 従来のコールセンターから収集される顧客の声(VOC)が偏っており、多様なチャネルからの情報収集が不足していました。
2.
意思決定プロセスのスキル依存
- データに基づいた意思決定が確立されず、担当者のスキルに頼る体制が問題視されていました。
3.
顧客理解の統一が不十分
- 各部門ごとに異なる顧客像が浸透しており、一貫した顧客理解が求められていました。
これらの課題を受けて、アライドアーキテクツは過去20年間のVOC分析による知見とAI技術を基に、キューサイとのパートナーシップを築くこととなりました。
プロジェクトの特徴
本プロジェクトの特筆すべき点は、単なるシステム導入に留まらず、組織の文化変革も支援する点です。アライドアーキテクツのデータプラットフォーム「Kaname.ax」をベースに、キューサイ専用のマーケティングシステムを構築します。このプラットフォームにより、データドリブンなマーケティング戦略の策定と実行、検証を推進することが狙いです。
主な支援内容
1.
VOC分析プラットフォームの構築
- アライドアーキテクツの技術を駆使し、キューサイに最適化した独自システムを開発。これにより、さまざまなチャネルから得られる顧客の声を評価し、マーケティング施策の意思決定をサポートします。
2.
顧客像の全社理解促進
- 部門を超えた共通の顧客像を理解するための仕組みを構築。ダッシュボード機能やデータ統合により、各部門が顧客の声を基にした活動ができるようになります。
3.
データに基づく意思決定プロセスの確立
- 顧客の反応を事前に予測し、新商品開発や既存商品の改善に役立てるサイクルを確立。個人のスキルに依存しない、再現性のある意思決定を実現します。
クライアントのコメント
キューサイの上席執行役員副社長、山田淳史氏は本プロジェクトについて、「当社はこれまでの成功モデルに限界を感じ、新たな成長の壁を乗り越えるべく文化変革が必要でした。アライドアーキテクツの専門知識とAI技術が、まさに我々のニーズにマッチしています。」とコメントしています。
このシステムにより、キューサイの次の60年を支える成長エンジンを共に築いていくことを期待しています。
今後の展望
アライドアーキテクツとキューサイのマーケティングシステム構築プロジェクトは、2026年3月を初期目標とし、第一フェーズではVOCデータに基づいた基盤を整備します。第二フェーズ以降は、さらなるデータソースの拡充とAIを用いたクリエイティブの生成、自動最適化の導入などが計画されています。これにより、組織全体様式をより自走するシステムの構築が目指されています。
アライドアーキテクツは、データとAIを活用し、マーケティングの仕組み化を進め、持続可能な成長を実現する企業の支援を引き続き推進していく方針です。
Kaname.axとは
「Kaname.ax」は、顧客の声を要としてマーケティングの起点を発見するためのプラットフォームです。データの資産化を進め、経営の意志決定から現場での施策実行までを一貫してサポートします。本システムは顧客のニーズの変化に迅速に対応できる戦略を実現します。