漆の美しさを纏った万年筆、誕生
2019年6月25日、セーラー万年筆より新しいシリーズ『伝統漆芸 麗(れい)』が発売されました。このシリーズは、日本各地の漆職人技術を取り入れた万年筆で構成されており、東京や京都をはじめとする伝統的な漆工の魅力を新たな形で提供します。
『伝統漆芸 麗』とは?
『伝統漆芸 麗』は、漆という素材がもたらす美しさを生かした万年筆のシリーズで、漆の語源ともされる「麗」という言葉がその名の由来となっています。第一弾として、輪島の「曙塗(あけぼのぬり)」、輪島の「溜塗(ためぬり)」、そして津軽の「錆塗(さびぬり)」という、全て異なる特性を持つ三本がラインアップされました。
第一弾のラインアップ
1. 輪島 曙塗万年筆
輪島漆塗り40年の経験を持つ隅祐智氏による作品で、ぼかし塗り技術を駆使した独特の表情が特徴です。漆黒の中から陽が生まれる様子を感じさせるデザインは、手作業ゆえの微妙な違いが魅力となっています。
2. 輪島 溜塗万年筆
同じく隅氏が手がけたこちらの万年筆は、朱塗りの表面に透明な漆を重ねることで、美しい深みと光沢が生まれます。使い込むほどにその輝きが増し、持つ喜びを体感できます。
3. 津軽 錆塗万年筆
青森県八戸に在住の島守宏和氏が創作したこの作品では、津軽塗の特徴である凸凹感を表現しています。「錆」をテーマにしたデザインが、現代の漆の可能性を感じさせてくれます。
職人たちのこだわり
各万年筆には、それぞれの職人の技術や情熱が込められています。隅氏は、輪島漆塗りの全工程を習得した貴重な職人として、技術を伝承し続けています。一方、島守氏は大学で工芸デザインを学び、その後も数々の受賞歴を持つ、若き創作津軽漆塗師です。
日本製にこだわったパッケージ
このシリーズは、製品そのものだけでなく、パッケージにもこだわりが表れています。漆製品に最適な桐箱を使用し、結紐には真田紐が採用され、一本袋は正絹の生地から手作りで仕上げられています。これにより、万年筆の収納に最適な環境が整えられています。
製品スペックのご案内
- - 品名: 伝統漆芸 麗 (輪島 曙塗万年筆、輪島 溜塗万年筆、津軽 錆塗万年筆)
- - 希望小売価格: 80,000円+消費税
- - ペン先: 21金、中字、大型
- - 蓋・胴: 黒檀、漆塗り
- - パッケージ: 専用桐箱
お問い合わせ先
セーラー万年筆ユーザーサービス: 0120-191-167(フリーダイヤル)
公式ウェブサイト
漆塗り万年筆『伝統漆芸 麗』は、美しさと実用性を兼ね備えた逸品です。ぜひ手に取り、その魅力を体感してみてはいかがでしょうか。