ダムコンクリート施工現場の品質管理を革新する新システム
前田建設工業株式会社は、ダムコンクリートの締固め品質を客観的に管理する「締固め品質管理システム」を新たに開発しました。従来、この工程は熟練オペレータの経験に依存していましたが、新システムにより定量的な評価が可能となり、品質管理の向上が期待されます。
なぜ新しいシステムが必要だったのか
コンクリート打設における締固め作業は、構造物の強度や耐久性を左右する重要なプロセスです。特にダムコンクリートは、骨材が大きく、低スランプであることから、締固めの善し悪しがそのまま品質に影響を与えます。従来の方法では、締固めの完了判断や施行中の品質確認は熟練者の感覚に委ねられており、主観的要素が大きかったのです。これにより、施工中に不具合を把握することが難しく、結果として品質に過不足が生じる恐れがありました。
このような背景から、締固め作業を定量的に評価する手法が求められていました。
新システムの概要
新たに開発されたシステムでは、バックホウに装着したバイブレータに加速度計とGNSS(全地球測位システム)を組み合わせて使用します。これにより、締固め状況をリアルタイムで可視化することが可能となり、施工の質を高めることができます。
バイブレータの役割
バイブレータの詳細
バイブレータはコンクリートの固まり具合を振動の伝わり方で測定します。加速度計を用いることで、締固め作業と非作業を識別し、そのデータを位置情報と結びつけて締固め時間やエネルギーを算出します。最終的には、これらの情報がタブレット端末で即座にいるいきとしやすい形で表示され、現場でのリアルタイム管理を democratization of management できるようになります。
施工現場での実績
このシステムをダムの施工現場に応用した結果、締固め状況をリアルタイムで把握できることが確認されました。それにより、熟練オペレータの経験や感覚に頼ることなく、定量的なデータに基づいた判断が可能になったのです。また、加速度計が外付けで簡単に設置できるため、点検や交換も容易になり、運用の便利さも向上しました。
今後の展望
前田建設工業は、このシステムのさらなる適用を進め、締固め状況のデータを蓄積・分析することで、最適な閾値を定めることを目指しています。それにより、ダムコンクリート施工における全工程の自動化・高度化を実現し、業界全体の品質向上に寄与していく所存です。
この取り組みは、ダムコンクリート施工における新しい時代を切り開く一歩となるでしょう。さらなる成果を期待しつつ、注目を集めるこの新システムの発展に期待が寄せられます。