ヤンマーとソニー、海洋環境保全に向けた新しい技術開発をスタート

ヤンマーとソニーが合弁会社を設立

2023年9月8日、ヤンマーホールディングス株式会社とソニーグループ株式会社は、海洋環境の保全と持続可能な技術開発を目指して合弁会社「ヤンマーブルーテック株式会社」を設立しました。この合弁会社は、ヤンマーホールディングスが90%の出資を行い、2023年10月1日から本格的に事業を開始します。

持続可能な未来のための新たな取り組み

ヤンマーは、「テクノロジーで新しい豊かさへ」というブランドステートメントを掲げ、海洋の維持・保全に務めています。また、ソニーも「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」という存在意義のもと、多様な事業を展開しています。両社の強い意志で、海洋生態系の保全やインフラ点検といった課題に対する革新的な解決策を提供することを目指しています。

初プロジェクト：ROV技術の高度化

合弁会社設立の第一弾として、海中調査や船底洗浄で使用されるROV（遠隔操縦無人潜水艇）の技術開発が計画されています。ROVは、海洋環境の監視や点検などに重要な役割を果たしており、今回のプロジェクトではその技術をさらに向上させることを目指しています。

ROVの高度化と社会実装

ヤンマーは、業界最高クラスの洗浄速度を実現した船底洗浄ROVを開発中で、これを強化するためにソニーの高感度イメージセンサーや画像処理技術を導入する計画です。これにより、水中映像のクリアさや実用性を向上させ、現在の人手による洗浄作業よりも効率的で安全なROVの運用が可能になります。これまでの洗浄はダイバーを使ったものが主流であり、人手不足や安全問題が課題でしたが、これをテクノロジーの力で解決しようとしているのです。

両社のキーパーソンからのメッセージ

ヤンマーホールディングスの道上英二技術本部長は、「テクノロジーの力で豊かな海を守り育む」思いを持ち、この合弁会社の設立を喜ぶとともに、ROV技術の開発が海洋課題解決に貢献すると述べています。

一方、ソニーグループの御供俊元CSOは、海洋生態系の保全に寄与する最先端のROVを実現するために、ソニーのイメージセンサーなどの技術を活用して社会実装を進める意向を表明しています。