社会的養護下の高校生のためのオンラインお金教育講座開催

高校生のためのお金の教育講座の重要性

認定NPO法人Living in Peaceは、社会的養護下にある高校生向けに無料のオンラインお金教育講座を開催します。昨今、経済的な自立が求められる中で、金銭感覚を養うことは一層重要となってきています。特に、家庭環境が整っていない社会的養護下の子どもたちは、通常の家庭で学ぶことができるお金に関する知識ややりくりの技術を学ぶ機会が欠如しています。

講座について

この講座では、社会的養護下の高校生に必要な金銭管理のスキルやお金との付き合い方を教えることを目的としています。これまでに3つの児童養護施設で実施し、年間6回の講座を通じて100名以上の高校生が受講しました。受講者からは「実践的な情報が得られた」といった高評価が寄せられています。

また、参加者が卒業後に直面するであろう金銭的な課題に備えて、困った時の相談先や効率的な家計管理方法を学ぶことができます。

直面する課題

社会的養護下の子どもたちは、親から金銭教育を受ける機会がないため、成年後に直面する金銭的トラブルや資金ショートのリスクが高いという問題があります。高校卒業後は自立を迫られるため、適切なマネープランを立てることが極めて重要であり、この講座ではそのための基礎を築いてくれます。

これまでの取り組み

Living in Peaceは、2018年からお金の教育事業を展開してきました。特に奨学金事業など金銭的支援を行う一方で、実際には自立できずに困難な状況に陥ってしまう子どもたちも多かったことを受け、金銭リテラシーの欠如を改善するためのプログラムを強化しています。

特に、何らかの形でお金の知識が欠けていることが多い児童養護施設の子どもたちを対象に、進学シミュレーションやChatGPTを活用した奨学金の案内など、革新的かつ実用的なサービスも提供しています。

今後の展開

2024年度には児童養護施設に加え、里親家庭を支援する団体からも相談を受けて特別講座を開催します。里親子支援団体でも金銭トラブルに関する相談が増えており、早期にお金についての教育を行う必要性が迫られています。外部の支援機関と連携し、より多くの子どもたちに必要な知識を届けることで、彼らの将来に多少でも安心感を提供できればと考えています。