地方移住の実現に向けた重要条件とは
株式会社LASSICが運営する「テレワーク・リモートワーク総合研究所」は、リモートワークを経験した1,005名のワーキングパーソンに対して、「地方移住とリモートワークに関する調査」を実施しました。この調査から浮かび上がったのは、地方移住の実現において「フルリモートで働ける仕事」の重要性です。調査結果によると、地方移住を考えるにあたって最も多くの人が選んだ条件は、全体で37.5%の支持を得ており、特にフルリモート勤務者の55.4%がこの選択をしています。
調査概要
調査は2026年2月25日から2月27にかけてインターネットで行われ、対象は20歳から65歳までのリモートワークを経験した男女です。合計1,005件の有効回答が寄せられました。調査結果をもとに、どのようにリモートワークが地方移住に影響を与えるのか、様々な視点から分析していきます。
出社形態別条件の違い
調査結果をさらに詳しく見ると、出社形態によって地方移住に対する条件の優先順位が異なることがわかりました。
- - フルリモート勤務者:55.4%が「フルリモートで働ける仕事」を選択
- - ハイブリッド勤務者:39.5%が同じく「フルリモートで働ける仕事」
- - フル出社者:最も多く選ばれたのは「地方でも都心と同等の給与」31.5%
この調査からは、フルリモート勤務者にとって、地方移住の実現要件が明確に「働き方」に結びついているのに対し、フル出社者には経済的側面が大きな関心を持たれていることが伺えます。
年代別の移住意欲の差
年代別の分析では、地方移住に対して「どんな条件でも考えない」と回答した割合が増加しています。20代では8.7%だったのに対し、60代に至ると27.4%まで上昇し、年齢による意欲のブレが明らかになりました。この結果は、移住に対する考え方や背景が各年代で異なることを示唆しています。
ただし、フルリモートで働ける仕事の条件は、全年代で比較的一貫した数字が見られ、33%から41%の間での支持を集めています。これは、年代を超えてリモートワークの重要性が高まりつつあることを示しています。
地方でのリモートワークの魅力
「地方に住みながらリモートワークをすることについての考え」を尋ねた際、一番の魅力として「都心の仕事ができるという点」が33.0%の支持を得ていました。次点で「生活コストが下がり、経済的にゆとりが持てる」31.3%、さらに「自然が多い環境で働ける」20.5%という結果が続きます。
男女別の意識の違い
調査を男女別に分けてみると、女性は「フルリモートで働ける仕事」に対する要求が若干高く40.6%であるのに対し、男性は36.6%でした。同時に、移住を「どんな条件でも考えない」という意見は、女性が20.9%に対し男性が15.7%という結果で、ここでも若干の性差が確認されています。
不安要素の変化
最後に、「地方×リモートワーク」に対する不安項目についても興味深い結果が得られました。出社形態によって不安の内容が異なり、フルリモート勤務者は不安感が少ないことがわかりました。一方でフル出社者は、関係構築の難しさに最も多くの不安を感じていることが浮き彫りになりました。
まとめ
この調査から見えてくるのは、移住を望む人々にとってフルリモートで働けることが核となる条件であるということです。出社形態によって異なる条件や、年代による移住に対する意欲の差も明らかになり、多様な働き方の未来がますます重要だと考えられます。地方移住とリモートワークの選択肢を考えることは、今後の社会の変化において重要なテーマとなるでしょう。