福岡本社の株式会社アダルが、イタリアのミラノで開催される国際的な家具見本市「ミラノサローネ」に今年も出展します。このイベントは毎年世界中からデザイナーや建築家、バイヤーが集まる一大イベントであり、約2000のブランドが出展する中、日本企業はわずか0.4%に過ぎません。アダルは2019年から、ミラノサローネの期間中に行われる「フオーリサローネ」に参加し、昨年には念願のミラノサローネへも出展を果たしました。今年も「Look into Nature」というサステナブルブランドを展開し、国産い草を使用した3つの新作を発表予定です。
い草の持つ力、デザインに反映
アダルが掲げる今年のテーマは「うねり(Weavers)」。この言葉は、「自然は人の一部ではなく、人は自然の一部である」という日本独自の風土性を象徴しています。「Look into Nature」は、自然観に基づいたプロダクトブランドとして、サステナブルな未来を考える実験的なコレクションを展開します。新作は、日本文化の風土性や素材の特性を活かし、織元や染工、家具職人が一体となって大きなムーブメントを作り出しています。
国産い草を使用する「Look into Nature」は、環境負荷の低さと美しいデザインが融合し、総じて「産業としてのサステナビリティ」に貢献することを目指しています。1500年以上の歴史を有するい草産業は、ここ30年で縮小が続いており、アダルは日本の伝統文化を現代に生かす試みをしています。特に、海外の安価ない草の影響がこの業界に与える影響が少なくないため、アダルは高級国産い草の家具ブランドを開発し、世界中のインテリアとして提供することを目指しています。